ドロップハンドルの交換に伴い、短いステムに交換する
2020.06.19/Fri/20:33:12
![]() | 自作カーボン・ロードバイクのドロップハンドルを交換したのですが、それに伴って STI レバーの位置が遠くなり、乗車ポジションに問題が生じました。その調整をするため、ハンドル・ステムを短いものに交換して対処しました。 |
【ハンドル交換後の問題】
自作カーボン・ロードバイクのドライブトレインを Ultegra Di2 に変更し、紆余曲折ありながらも作業完了しました。その際、ケーブル類の内装仕上げにこだわり、ドロップハンドルをケーブル内装対応のものに交換しました。

しかし、Di2 装着後、ひとつ問題が発生しました。それは「ハンドルが遠い」という問題です。Di2 装着直後は、そのすばらしい変速体験が手伝って、「これはいい!」と感動しきりだったのですが、ブラケットポジションを普通に取ると、サドルの広い部分に座れず、先端部に腰掛けるような状況になっていることに気づきました。かれこれ150km 程度乗車してきたのですが、走り込むにつれて、そのポジションの悪化に確信が持てるようになりました。サドルの定位置に座れるようにするため、解決が必要です。
【簡易測定】
その問題点を解決するためには、客観的データが必要です。そこで、今回の問題をなるべく的確に表す部分の距離を測定することにしました。すなわち、STI レバーとサドルとの距離を測ります。
幸い、私のもう一台のロードバイクは、ポジションが「ばっちり」決まっています。手元に「お手本」があるのはラッキーなことなので、このもう一台のアルミフレームのロードバイクの同じ部分の距離を測って比べることにしました。

具体的には、下記のように「STIブレーキレバーの支点」から「同じ側のサドルの最も広い部分」の位置をメジャーで測りました。

すると、お手本のアルミフレーム・ロードバイクの方は 80cm。

対するカーボンフレーム・バイクの方の長さは 84.5cm でした。4.5cm もハンドルが遠かったということになります。

この種のハンドルが遠い問題を解決するには、下記の4つ位しか解決方法がありません。問題のハンドルを元に戻すという解決策を除外し、手間がかからない順に列挙すると、こうなります。
上記のうち、4 は自転車の乗換えに等しいので却下。1 については、私はレースに出るわけではなく、極端な前傾姿勢を強要されたくないので却下。2 については、残念ながらサドルはすでに限界まで前に出している状況です。したがって、今回の解決方法は「3. ステムを短くする」ということになり、短いステムを物色しました。
現在付いているステムの長さは 90mm。それを4.5cm も短くすると、45mm のステム長を探さねばなりません。45mm のステムは、ロードバイクでは一般的ではありません。存在しないことはないですが、種類が相当限られてしまいます。そこで、ラインナップがまだ豊富なゾーンの 60mm のステムを取り付けることにして、残りの調整は自身のポジション変更で吸収する方針としました。
そこで購入したのがこちら。「PLATT アルミニウム合金+カーボンステム
」です。

元々、このロードバイクは、「可能な限りカーボン素材」を標榜して、ステムもフルカーボンのパーツを選択していました。しかし、60mm のステムでフルカーボンのステムは相当選択肢が狭く、ほぼアルミ素材で、ステムの途中にカーボンシートが貼り付けられているハイブリッド・タイプを選択しました。しかし、60mm のステム長だと、貼り付けているカーボン・シートの幅は相当狭く、「飾り」のようになってしまいました。

しかし、アルミと言えどもステム長が短くなったので、軽量化には貢献しました。元々の 90mm のフルカーボン・ステムの重量は、138g。

それに対して、今回購入した 60mm ステムの重量は 110g。28g の軽量化となりました。

【取付】
幸いにも、ステムの交換はハンドルの交換よりも簡単です。なぜなら、ケーブルを通しなおさなくても良いからです。しかし、フレームとハンドルの距離が 30mm 縮まるため、ハンドルからフレームに伸びるアウターケーブルをその分切断する必要が生じます。

ステムのボルトを緩め、ハンドルとステムをハンドルポストから取り外します。

次に、ブレーキ・インナーワイヤーを抜いたうえで、アウターケーブルを 30mm 切断します。

あとは、ブレーキ・インナーワイヤーを元通り通し、キャリパー・ブレーキに再接続。ステムからハンドルを外して、新しいステムに取り付ければ完了です。
【作業完了】
作業完了しました。

60mm のステムは、ロードバイクとしては相当短い部類だと思います。見た目はちょっとカッコ悪くなりました。

しかし、作業はちゃんと結果に反映されました。同じように STI ブレーキレバーの支点とサドルの最広部の距離を測ったところ、81.5cm。しっかり 3cm 短くなりました。ベストポジションからは、まだ 1.5cm 長いですが、この位であれば前傾姿勢の調整で何とかなります。

【感想】
ステムの変更によって格段に乗りやすくなりました。アルミバイクの場合と比べて距離の差が、まだ 1.5cm ありますが、自作カーボンロードの方はハンドルポジションが元々低く、乗車した際の前傾姿勢の増加分があるので、これで適正値です。後はハンドル取り付け角度などを調整してベストなポジションに仕立てて行く予定です。交換して正解でした。
【関連ページ】
ロードバイクのドライブトレイン取替(その5 ケーブル内装ドロップ・ハンドルの取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その3 カーボンロードに Ultegra Di2 取付)
納得の予算で納得のフルカーボンロードバイクを組み立てる(その6 完成編)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その1 アルミロードの分解整備)
-----
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
自作カーボン・ロードバイクのドライブトレインを Ultegra Di2 に変更し、紆余曲折ありながらも作業完了しました。その際、ケーブル類の内装仕上げにこだわり、ドロップハンドルをケーブル内装対応のものに交換しました。

しかし、Di2 装着後、ひとつ問題が発生しました。それは「ハンドルが遠い」という問題です。Di2 装着直後は、そのすばらしい変速体験が手伝って、「これはいい!」と感動しきりだったのですが、ブラケットポジションを普通に取ると、サドルの広い部分に座れず、先端部に腰掛けるような状況になっていることに気づきました。かれこれ150km 程度乗車してきたのですが、走り込むにつれて、そのポジションの悪化に確信が持てるようになりました。サドルの定位置に座れるようにするため、解決が必要です。
【簡易測定】
その問題点を解決するためには、客観的データが必要です。そこで、今回の問題をなるべく的確に表す部分の距離を測定することにしました。すなわち、STI レバーとサドルとの距離を測ります。
幸い、私のもう一台のロードバイクは、ポジションが「ばっちり」決まっています。手元に「お手本」があるのはラッキーなことなので、このもう一台のアルミフレームのロードバイクの同じ部分の距離を測って比べることにしました。

具体的には、下記のように「STIブレーキレバーの支点」から「同じ側のサドルの最も広い部分」の位置をメジャーで測りました。

すると、お手本のアルミフレーム・ロードバイクの方は 80cm。

対するカーボンフレーム・バイクの方の長さは 84.5cm でした。4.5cm もハンドルが遠かったということになります。

この種のハンドルが遠い問題を解決するには、下記の4つ位しか解決方法がありません。問題のハンドルを元に戻すという解決策を除外し、手間がかからない順に列挙すると、こうなります。
- 1. 乗車時の前傾を深くするように乗車ポジションを変更する
- 2. サドルのポジションを前方に移動する
- 3. ステムを短くする
- 4. トップチューブがもっと短いフレームに交換する
上記のうち、4 は自転車の乗換えに等しいので却下。1 については、私はレースに出るわけではなく、極端な前傾姿勢を強要されたくないので却下。2 については、残念ながらサドルはすでに限界まで前に出している状況です。したがって、今回の解決方法は「3. ステムを短くする」ということになり、短いステムを物色しました。
現在付いているステムの長さは 90mm。それを4.5cm も短くすると、45mm のステム長を探さねばなりません。45mm のステムは、ロードバイクでは一般的ではありません。存在しないことはないですが、種類が相当限られてしまいます。そこで、ラインナップがまだ豊富なゾーンの 60mm のステムを取り付けることにして、残りの調整は自身のポジション変更で吸収する方針としました。
そこで購入したのがこちら。「PLATT アルミニウム合金+カーボンステム

元々、このロードバイクは、「可能な限りカーボン素材」を標榜して、ステムもフルカーボンのパーツを選択していました。しかし、60mm のステムでフルカーボンのステムは相当選択肢が狭く、ほぼアルミ素材で、ステムの途中にカーボンシートが貼り付けられているハイブリッド・タイプを選択しました。しかし、60mm のステム長だと、貼り付けているカーボン・シートの幅は相当狭く、「飾り」のようになってしまいました。

しかし、アルミと言えどもステム長が短くなったので、軽量化には貢献しました。元々の 90mm のフルカーボン・ステムの重量は、138g。

それに対して、今回購入した 60mm ステムの重量は 110g。28g の軽量化となりました。

【取付】
幸いにも、ステムの交換はハンドルの交換よりも簡単です。なぜなら、ケーブルを通しなおさなくても良いからです。しかし、フレームとハンドルの距離が 30mm 縮まるため、ハンドルからフレームに伸びるアウターケーブルをその分切断する必要が生じます。

ステムのボルトを緩め、ハンドルとステムをハンドルポストから取り外します。

次に、ブレーキ・インナーワイヤーを抜いたうえで、アウターケーブルを 30mm 切断します。

あとは、ブレーキ・インナーワイヤーを元通り通し、キャリパー・ブレーキに再接続。ステムからハンドルを外して、新しいステムに取り付ければ完了です。
【作業完了】
作業完了しました。

60mm のステムは、ロードバイクとしては相当短い部類だと思います。見た目はちょっとカッコ悪くなりました。

しかし、作業はちゃんと結果に反映されました。同じように STI ブレーキレバーの支点とサドルの最広部の距離を測ったところ、81.5cm。しっかり 3cm 短くなりました。ベストポジションからは、まだ 1.5cm 長いですが、この位であれば前傾姿勢の調整で何とかなります。

【感想】
ステムの変更によって格段に乗りやすくなりました。アルミバイクの場合と比べて距離の差が、まだ 1.5cm ありますが、自作カーボンロードの方はハンドルポジションが元々低く、乗車した際の前傾姿勢の増加分があるので、これで適正値です。後はハンドル取り付け角度などを調整してベストなポジションに仕立てて行く予定です。交換して正解でした。
【関連ページ】
ロードバイクのドライブトレイン取替(その5 ケーブル内装ドロップ・ハンドルの取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その3 カーボンロードに Ultegra Di2 取付)
納得の予算で納得のフルカーボンロードバイクを組み立てる(その6 完成編)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その1 アルミロードの分解整備)
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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
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