ロードバイクのドライブトレイン取替(その2 アルミロードの11速化)
2020.05.08/Fri/19:54:20
![]() | 巣ごもり中のゴールデンウイークを利用し、手持ちの2台のロードバイクのドライブトレインを更新する企画。今回はその2回目。カーボン・ロードバイクから取り外した R7000シリーズのドライブトレインをアルミ・ロードバイクへ移植します。 |
【前回までのおさらい】
外出自粛のGWを利用し、2台のロードバイクのコンポーネントを底上げしようという企画。前回は、アルミロードをオーバーホールしがてら、取替対象パーツを全部取り外し。カーボンロードからの 105 R7000 シリーズコンポーネントの装着準備をしました。

今回は、カーボンロードから R7000 コンポーネントを取り外し、アルミロードに取り付けます(下図の手順2、手順3)。

【R7000 パーツの取り外し】
カーボンロードから 105 の R7000 シリーズのパーツを取り外します。今回は、アルミロードに付いているキャリパーブレーキ(BR-5800)は、まだまだ使えるので、キャリパーブレーキは交換対象としません。結果、カーボンロードのコンポーネントは「フル・アルテグラ」ではなく、ブレーキは 105 のままになります。非常に気になればアルテグラに統一しますが、現在取り付けている 105 BR-7000 と、アルテグラ BR-8000 との性能差はほとんどなく、BR-8000 は28C タイヤに対応している程度とのこと。私のカーボンロードは、フレームの仕様上、25C のタイヤまでしか入らないので、ブレーキは当面このままで行きます。

はい、取り外し完了。パーツの取り外しは取付よりもすいすい進みます。ブレーキやシフトワイヤーは再利用しないので、ケーブルカッターでバチバチ切って行けば取り外しの効率が上がります。気を付けなければならないのは、このフレームはワイヤー内装タイプなので、うっかり全部ワイヤーを抜かないことですね。シフトワイヤーは Di2 化するためケーブルを残す必要はありませんが、リア・インナー・ブレーキ・ワイヤーは、ワイヤールートガイドに活用するため、通したままにしておく必要があります。

【STI レバー組付け】
あとは取り外したパーツをアルミロードへどんどん取り付けてゆきます。まずは、STI レバーですが、取付の際は、可能な限りこのようにハンドルを取り外し、平らな面に置いて左右の「ガタ」がないようにすると左右の対称性がバッチリ出ます。お勧めです。

私は、STI の取り付け位置は、このようにハンドルバーの「肩」とSTIのブラケット部が「直線」になるように取り付けています。いろいろ試した結果、最もしっくりくるSTI取付角度がこれでした。

また、STIレバーの左右の取付角度ですが、このようにハンドバーの角度の流れに沿って、先端を若干内側にするのが最も握りやすく、疲れにくかったです。

【その他主要コンポーネント組み付け】
このように、基本コンポーネントを装着しました。仮決めなので、ここまではそれほど面倒ではありません。

【チェーン長調整】
次はチェーンです。このチェーンはデュラエース・グレードで、それほど走行距離を経ていないので、何とか流用したいパーツでした。ところが、チェーンの長さについて、下記の SHIMANO の基準に照らすと…

チェーンの長さが2コマ足りません。スプロケットは同じものを流用です。元々このチェーンを使っていたカーボンロードのダウンチューブ長が、このアルミロードバイクのダウンチューブ長よりも若干短く、その長さにチェーンの長さを合わせていたためです。

幸い、購入時のチェーンを切った残りとコネクティング・ピンが残っていましたので、これで継ぎ足して流用することにしました。

【ケーブリング】
次に、ケーブリング作業に移ります。

R7000系の変速メカは、相当複雑です(特にフロントディレイラー)。当てずっぽうで取付、調整すると痛い目に遭います。ブレーキと変速機関係のケーブリングと調整は、ディーラーマニュアルを印刷して、それをしっかり参照して行います。

この工程で特にあった方が良いのは、2mm のドライバー型六角レンチ、さらに T型六角レンチです。写真は 5mm のものです。2mm のドライバー型レンチは、ディレイラーの変速範囲や角度調整、ブレーキの片当たり調整などに重宝します。最近の SHIMANO パーツはケーブル固定ボルトに 4mm を使うことが多いので、T型レンチは 4mm と 5mm があると良いですね。あと、必需品は「ケーブルカッター」。これがないとアウター、インナー共にケーブルを切断することができません。(参考過去執筆ページ:やはり必需品。ワイヤーカッター)

さて、ケーブル作業完了。この工程が最も時間と神経を使いました。

【バーテープを巻いて完成】
次は最後の仕上げ、ハンドルバーにバーテープを巻きます。

巻き終わりました。これで、アルミロードバイクが、11速の最新ドライブトレインに生まれ替わりました。まるで新車を買ったようにうれしい気持ちです!

最後に、計量しました。

実測 9.26kg。前のコンポ装着時は 9.44kg だったので、0.18kg 程度、軽くなったことになります。それほど軽量化の恩恵はありませんが、11速の最新コンポに乗せ換えが完了し、最新の操作性、最新の性能に生まれ変わったので大満足です。
【次回】
これで、普段使いのアルミロードバイクのリフレッシュは完了。いつでも乗ることができるようになりました。次回は、パーツを分け与えた側のカーボン・ロードバイクに Ultegra Di2 (R8050シリーズ)を搭載します。

【関連ページ】
ロードバイクのドライブトレイン取替(その5 ケーブル内装ドロップ・ハンドルの取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その1 アルミロードの分解整備)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その3 カーボンロードに Ultegra Di2 取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その4 ケーブルグロメットをシマノ製に交換)
納得の予算で納得のフルカーボンロードバイクを組み立てる(その6 完成編)
エントリータイプの8速ロードバイクを9速にグレードアップ
SLR-EV に変わった新型105(BR-5800) 導入編
やはり必需品。ワイヤーカッター (WC-150)
ロードバイクのケーブルの全交換
-----
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
外出自粛のGWを利用し、2台のロードバイクのコンポーネントを底上げしようという企画。前回は、アルミロードをオーバーホールしがてら、取替対象パーツを全部取り外し。カーボンロードからの 105 R7000 シリーズコンポーネントの装着準備をしました。

今回は、カーボンロードから R7000 コンポーネントを取り外し、アルミロードに取り付けます(下図の手順2、手順3)。

【R7000 パーツの取り外し】
カーボンロードから 105 の R7000 シリーズのパーツを取り外します。今回は、アルミロードに付いているキャリパーブレーキ(BR-5800)は、まだまだ使えるので、キャリパーブレーキは交換対象としません。結果、カーボンロードのコンポーネントは「フル・アルテグラ」ではなく、ブレーキは 105 のままになります。非常に気になればアルテグラに統一しますが、現在取り付けている 105 BR-7000 と、アルテグラ BR-8000 との性能差はほとんどなく、BR-8000 は28C タイヤに対応している程度とのこと。私のカーボンロードは、フレームの仕様上、25C のタイヤまでしか入らないので、ブレーキは当面このままで行きます。

はい、取り外し完了。パーツの取り外しは取付よりもすいすい進みます。ブレーキやシフトワイヤーは再利用しないので、ケーブルカッターでバチバチ切って行けば取り外しの効率が上がります。気を付けなければならないのは、このフレームはワイヤー内装タイプなので、うっかり全部ワイヤーを抜かないことですね。シフトワイヤーは Di2 化するためケーブルを残す必要はありませんが、リア・インナー・ブレーキ・ワイヤーは、ワイヤールートガイドに活用するため、通したままにしておく必要があります。

【STI レバー組付け】
あとは取り外したパーツをアルミロードへどんどん取り付けてゆきます。まずは、STI レバーですが、取付の際は、可能な限りこのようにハンドルを取り外し、平らな面に置いて左右の「ガタ」がないようにすると左右の対称性がバッチリ出ます。お勧めです。

私は、STI の取り付け位置は、このようにハンドルバーの「肩」とSTIのブラケット部が「直線」になるように取り付けています。いろいろ試した結果、最もしっくりくるSTI取付角度がこれでした。

また、STIレバーの左右の取付角度ですが、このようにハンドバーの角度の流れに沿って、先端を若干内側にするのが最も握りやすく、疲れにくかったです。

【その他主要コンポーネント組み付け】
このように、基本コンポーネントを装着しました。仮決めなので、ここまではそれほど面倒ではありません。

【チェーン長調整】
次はチェーンです。このチェーンはデュラエース・グレードで、それほど走行距離を経ていないので、何とか流用したいパーツでした。ところが、チェーンの長さについて、下記の SHIMANO の基準に照らすと…

チェーンの長さが2コマ足りません。スプロケットは同じものを流用です。元々このチェーンを使っていたカーボンロードのダウンチューブ長が、このアルミロードバイクのダウンチューブ長よりも若干短く、その長さにチェーンの長さを合わせていたためです。

幸い、購入時のチェーンを切った残りとコネクティング・ピンが残っていましたので、これで継ぎ足して流用することにしました。

【ケーブリング】
次に、ケーブリング作業に移ります。

R7000系の変速メカは、相当複雑です(特にフロントディレイラー)。当てずっぽうで取付、調整すると痛い目に遭います。ブレーキと変速機関係のケーブリングと調整は、ディーラーマニュアルを印刷して、それをしっかり参照して行います。

この工程で特にあった方が良いのは、2mm のドライバー型六角レンチ、さらに T型六角レンチです。写真は 5mm のものです。2mm のドライバー型レンチは、ディレイラーの変速範囲や角度調整、ブレーキの片当たり調整などに重宝します。最近の SHIMANO パーツはケーブル固定ボルトに 4mm を使うことが多いので、T型レンチは 4mm と 5mm があると良いですね。あと、必需品は「ケーブルカッター」。これがないとアウター、インナー共にケーブルを切断することができません。(参考過去執筆ページ:やはり必需品。ワイヤーカッター)

さて、ケーブル作業完了。この工程が最も時間と神経を使いました。

【バーテープを巻いて完成】
次は最後の仕上げ、ハンドルバーにバーテープを巻きます。

巻き終わりました。これで、アルミロードバイクが、11速の最新ドライブトレインに生まれ替わりました。まるで新車を買ったようにうれしい気持ちです!

最後に、計量しました。

実測 9.26kg。前のコンポ装着時は 9.44kg だったので、0.18kg 程度、軽くなったことになります。それほど軽量化の恩恵はありませんが、11速の最新コンポに乗せ換えが完了し、最新の操作性、最新の性能に生まれ変わったので大満足です。
【次回】
これで、普段使いのアルミロードバイクのリフレッシュは完了。いつでも乗ることができるようになりました。次回は、パーツを分け与えた側のカーボン・ロードバイクに Ultegra Di2 (R8050シリーズ)を搭載します。

【関連ページ】
ロードバイクのドライブトレイン取替(その5 ケーブル内装ドロップ・ハンドルの取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その1 アルミロードの分解整備)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その3 カーボンロードに Ultegra Di2 取付)
ロードバイクのドライブトレイン取替(その4 ケーブルグロメットをシマノ製に交換)
納得の予算で納得のフルカーボンロードバイクを組み立てる(その6 完成編)
エントリータイプの8速ロードバイクを9速にグレードアップ
SLR-EV に変わった新型105(BR-5800) 導入編
やはり必需品。ワイヤーカッター (WC-150)
ロードバイクのケーブルの全交換
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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
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