1泊2日しまなみ海道自転車ツーリング(とびしま海道接続編)
2016.07.31/Sun/14:30:00
【しまなみ海道と橋】
しまなみ海道の醍醐味は橋を渡りながら、眼下に広がる瀬戸内海の壮大な景色が楽しめることです。しかし、その島々をつなぐ橋は大型船の通行の障害にならないように高さ数十mの高い位置に架けられています。そのため、しまなみ海道はずっと平坦なサイクリングロードではなく、橋の前で一旦上り、橋を渡ったら下るというサイクルを繰り返すことになります。とは言っても、その坂道は一般的サイクリストの脚力で上り切れるよう考慮されているため、ある程度経験を積んだ自転車乗りであれば、問題なく橋まで到達できるようになっています。

初回にしまなみ海道を走った時は橋の通行料金は有料だったのですが、今回は自転車ツーリング奨励の施策によりすべての橋で通行料金が無料でした。

【しまなみ海道終盤】
しまなみ海道 72km の工程で、初日に 50km を走り終え、見近島でソロキャンプを行いました。しまなみ海道は残り 22km。その後はとびしま海道 30km が控えています。つまり2日目も初日と同じくらい走らねばならないということです。

(とびしま海道走行ルート図)
ソロキャンプした見近島を後にし、伯方大島大橋の残りを渡り終えます。

伯方大島大橋を渡り終えたところ。向こう岸に見える島がテント泊した見近島です。


(右側が見近島・伯方方面)
一旦内陸になり、このような爽快な道が続きます。

内陸からしまなみ海道の最後の橋(来島海峡大橋)に接続する大島の海岸への道は長くなだらかな下り坂になっていて、見通しが良く、横道も特にないため、自転車を漕がなくても快適に下ることができました。動画を撮影したので YouTube を貼っておきます。
さて最後の橋、来島海峡大橋(第一、第二、第三と三つの橋の複合橋)を渡ります。この橋を渡ればしまなみ海道の終着点、今治です。

この橋は高いところでは海面から65mもあります。高所恐怖症の方はあまり手摺に近づかない方が良いかもしれません。




その眺望を楽しんでもらうためか、その橋の自転車道の途中には橋脚の近くに「休憩所」が何か所か設けられています。一気に渡り切らず、せっかくの眺望を楽しむのもお勧めです。

長い長い3連橋(合計4.1km)をようやく渡り終えました。今治の地に到着です。

その後、ルートに沿って走ってゆくと、しまなみ海道の今治川の起点(終着点)、サンライズ糸山に到着。これでしまなみ海道を「完走」となります。

【とびしま海道へフェリー利用】
当日の工程はしまなみ海道だけではありません。まだとびしま海道(30km)が残っています。しまなみ海道ととびしま海道は地続きではありません。フェリーで乗り継ぎます。最も安価なルートは今治港から岡村港をつなぐ「第二せきぜんフェリー」を使うルートだと思います。
前回ここに寄った時はメインのフェリー乗り場は古式ゆかしい建物でしたが、今回立ち寄ったらその建物は新設されていました(まだ供用には至って内容でした)。フェリー船を模したモダンな建物です。今治フェリーターミナルでは乗り場が複数あります。今回利用した第二関前フェリーは、このときは従来の乗り場のままで、この新しい施設の場所よりも奥なので注意が必要です。

さて、料金を払ってフェリーに乗り込みます。航行時間はおよそ1時間20分。自転車はこのようにデッキ手摺にロープで固定します。

出港です。長らく自転車に乗り続けてきたので、1時間余りのフェリー乗船は良いリフレッシュです。

イスや畳敷きの客室もありますので、そこで休むもよし、船からの景観を楽しむもよしです。以下、3つの写真は今まで渡ってきた来島海峡大橋をフェリーから眺めたものです。


3連橋全体はフェリーが出港してだいぶ経たないと見れないほどの大きさでした。こんな巨大で美しいものを作ってしまうなんてすごい、と改めて技術立国日本のすごさを感じていました。

【とびしま海道到着】
そうこうしている間に、岡村港に到着しました。これからとびしま海道サイクリングの開始です。

とびしま海道も全体では橋が7つもあります(岡村大橋、中の瀬戸大橋、平羅橋、豊浜大橋、豊島大橋、蒲刈大橋、安芸灘大橋)。その橋を渡りながら走行することになります。とびしま海道でも、しまなみ海道と同じく自転車ルートを示す青いラインが道路の左側に施されていますので、迷う心配はありません。とびしま海道は特に「自転車専用道路」は原則ないのですが、交通量は比較的少ないため自動車並走による危険を感じたことはありません。それよりも地元の生活圏を身近に感じながら走れるので、しまなみ海道とは違う魅力があると感じました。

(岡村大橋)

(岡村大橋)
岡村島は今治市管轄。岡村大橋を渡って中ノ島からは広島県呉市の管轄となります。

多少時間が押しているので、どんどん進みます。

(豊浜大橋)

(豊浜大橋)
しまなみ海道と同じく、大きな橋ほど海面から高い位置に架けられているので、その高さまで上るのが大変です。

(豊島大橋)
ここはとびしま海道で特に絶景だと感じたスポット、上蒲刈島の恋が浜海水浴場近辺です。

この辺の海の水のきれいさは半端じゃありません。こんなきれいな海で海水浴ができて、この辺りに住む人たちがうらやましいと思いました。

さらに進み、6番目の蒲刈大橋を目指します。当然ながら上りです。

蒲刈大橋を渡りました。残る橋はラスボスとも言える「安芸灘大橋」だけです。

この蒲刈大橋を渡ると上蒲刈島から下蒲刈島になります。渡ったところの高台からは上蒲刈島の港が見下ろせて絶景です。記念写真を撮りました。

残る橋はこちら「安芸灘大橋」。2014年現在で国内9位の吊り橋で、広島県ではとびしま海道の因島大橋に次いで県内2位の長さを誇る大きな橋です。つまり渡るためにはその分上らなければならないことを意味します。

はっきり言って、とびしま海道の最難所はここです。海面までの距離は40m余ということで、来島海峡大橋よりも低いのですが、恐らくアプローチ距離が短く斜度が高いため、橋にたどり着くのに最もパワーを使いました。

(安芸灘大橋)

(安芸灘大橋へ上ってきた道を振り返る)

(安芸灘大橋からとびしまの島々を振り返る)
さて、この最後の橋を渡れば瀬戸内海の島々から「本州」に上陸です。

自転車による総走行距離102km。1泊2日のしまなみ海道+とびしま海道自転車ツーリングを無事に完走することができました。
【広島へ】
当日中に広島へ到達する必要がありました。自転車でここから広島へ行くのはもう勘弁ということで、今度は電車を使います。JRローカル線、呉線です。

利用した駅は、安芸灘大橋との接続点から最も近い場所に位置する「仁方(にかた)駅」です。

単線での運用です。ひなびた良い雰囲気の駅です。

あとは電車に揺られて広島へ。今回のツーリングを終えました。

【まとめ】
計3回に亘り、しまなみ海道+とびしま海道自転車ツーリングを紹介しました。全行程約 100km を2日で走りましたが、つらさよりも楽しさの方が大幅に勝ったツーリングでした。何よりも景色と空気が良い。サイクリスト憧れのルートというのが良く分かります。また、今回のハイライトはソロキャンプ。見近島という素晴らしい場所でテント泊ができました。
私は東京に住んでいるので、それほど頻繁にしまなみ海道に行くことはできません。しかし、間は空くでしょうが、また行くことにしたいと思います。その場合は5月か10月の涼しい時に行きたいですね。ただ次回はもう少しフェリーを使うなど、変化を入れたいです。また、その季節にテント泊するのであれば今回不要だったシュラフ(寝袋)が必要なのでさらに荷物が増えそうです。
瀬戸内海の海上を走る天空の道。外国から走りに来ている人も数多く見ました。全国のサイクリストのあこがれるルートの上位に入る理由を身をもって実感しました。
【関連ページ】
1泊2日しまなみ海道自転車ツーリング(出発編)
1泊2日しまなみ海道自転車ツーリング(見近島ソロキャンプ編)
しまなみ海道観光マップ
安芸灘とびしま海道連携推進協議会
しまなみ海道を走ってきました
自転車用ソロテントの新定番になるか?「Soomloom ULTRA LIGHT テント」
ソロキャンプ用コンパクトテーブルの傑作 「SOTO フィールドホッパー ST-630」
携帯用コンロの「完成形」。イワタニ「カセットガス ジュニア」CB-JRB-3
中で外で、ちょい飲みのために「スキットル」を購入
-----
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
しまなみ海道の醍醐味は橋を渡りながら、眼下に広がる瀬戸内海の壮大な景色が楽しめることです。しかし、その島々をつなぐ橋は大型船の通行の障害にならないように高さ数十mの高い位置に架けられています。そのため、しまなみ海道はずっと平坦なサイクリングロードではなく、橋の前で一旦上り、橋を渡ったら下るというサイクルを繰り返すことになります。とは言っても、その坂道は一般的サイクリストの脚力で上り切れるよう考慮されているため、ある程度経験を積んだ自転車乗りであれば、問題なく橋まで到達できるようになっています。

初回にしまなみ海道を走った時は橋の通行料金は有料だったのですが、今回は自転車ツーリング奨励の施策によりすべての橋で通行料金が無料でした。

【しまなみ海道終盤】
しまなみ海道 72km の工程で、初日に 50km を走り終え、見近島でソロキャンプを行いました。しまなみ海道は残り 22km。その後はとびしま海道 30km が控えています。つまり2日目も初日と同じくらい走らねばならないということです。

(とびしま海道走行ルート図)
ソロキャンプした見近島を後にし、伯方大島大橋の残りを渡り終えます。

伯方大島大橋を渡り終えたところ。向こう岸に見える島がテント泊した見近島です。


(右側が見近島・伯方方面)
一旦内陸になり、このような爽快な道が続きます。

内陸からしまなみ海道の最後の橋(来島海峡大橋)に接続する大島の海岸への道は長くなだらかな下り坂になっていて、見通しが良く、横道も特にないため、自転車を漕がなくても快適に下ることができました。動画を撮影したので YouTube を貼っておきます。
さて最後の橋、来島海峡大橋(第一、第二、第三と三つの橋の複合橋)を渡ります。この橋を渡ればしまなみ海道の終着点、今治です。

この橋は高いところでは海面から65mもあります。高所恐怖症の方はあまり手摺に近づかない方が良いかもしれません。




その眺望を楽しんでもらうためか、その橋の自転車道の途中には橋脚の近くに「休憩所」が何か所か設けられています。一気に渡り切らず、せっかくの眺望を楽しむのもお勧めです。

長い長い3連橋(合計4.1km)をようやく渡り終えました。今治の地に到着です。

その後、ルートに沿って走ってゆくと、しまなみ海道の今治川の起点(終着点)、サンライズ糸山に到着。これでしまなみ海道を「完走」となります。

【とびしま海道へフェリー利用】
当日の工程はしまなみ海道だけではありません。まだとびしま海道(30km)が残っています。しまなみ海道ととびしま海道は地続きではありません。フェリーで乗り継ぎます。最も安価なルートは今治港から岡村港をつなぐ「第二せきぜんフェリー」を使うルートだと思います。
前回ここに寄った時はメインのフェリー乗り場は古式ゆかしい建物でしたが、今回立ち寄ったらその建物は新設されていました(まだ供用には至って内容でした)。フェリー船を模したモダンな建物です。今治フェリーターミナルでは乗り場が複数あります。今回利用した第二関前フェリーは、このときは従来の乗り場のままで、この新しい施設の場所よりも奥なので注意が必要です。

さて、料金を払ってフェリーに乗り込みます。航行時間はおよそ1時間20分。自転車はこのようにデッキ手摺にロープで固定します。

出港です。長らく自転車に乗り続けてきたので、1時間余りのフェリー乗船は良いリフレッシュです。

イスや畳敷きの客室もありますので、そこで休むもよし、船からの景観を楽しむもよしです。以下、3つの写真は今まで渡ってきた来島海峡大橋をフェリーから眺めたものです。


3連橋全体はフェリーが出港してだいぶ経たないと見れないほどの大きさでした。こんな巨大で美しいものを作ってしまうなんてすごい、と改めて技術立国日本のすごさを感じていました。

【とびしま海道到着】
そうこうしている間に、岡村港に到着しました。これからとびしま海道サイクリングの開始です。

とびしま海道も全体では橋が7つもあります(岡村大橋、中の瀬戸大橋、平羅橋、豊浜大橋、豊島大橋、蒲刈大橋、安芸灘大橋)。その橋を渡りながら走行することになります。とびしま海道でも、しまなみ海道と同じく自転車ルートを示す青いラインが道路の左側に施されていますので、迷う心配はありません。とびしま海道は特に「自転車専用道路」は原則ないのですが、交通量は比較的少ないため自動車並走による危険を感じたことはありません。それよりも地元の生活圏を身近に感じながら走れるので、しまなみ海道とは違う魅力があると感じました。

(岡村大橋)

(岡村大橋)
岡村島は今治市管轄。岡村大橋を渡って中ノ島からは広島県呉市の管轄となります。

多少時間が押しているので、どんどん進みます。

(豊浜大橋)

(豊浜大橋)
しまなみ海道と同じく、大きな橋ほど海面から高い位置に架けられているので、その高さまで上るのが大変です。

(豊島大橋)
ここはとびしま海道で特に絶景だと感じたスポット、上蒲刈島の恋が浜海水浴場近辺です。

この辺の海の水のきれいさは半端じゃありません。こんなきれいな海で海水浴ができて、この辺りに住む人たちがうらやましいと思いました。

さらに進み、6番目の蒲刈大橋を目指します。当然ながら上りです。

蒲刈大橋を渡りました。残る橋はラスボスとも言える「安芸灘大橋」だけです。

この蒲刈大橋を渡ると上蒲刈島から下蒲刈島になります。渡ったところの高台からは上蒲刈島の港が見下ろせて絶景です。記念写真を撮りました。

残る橋はこちら「安芸灘大橋」。2014年現在で国内9位の吊り橋で、広島県ではとびしま海道の因島大橋に次いで県内2位の長さを誇る大きな橋です。つまり渡るためにはその分上らなければならないことを意味します。

はっきり言って、とびしま海道の最難所はここです。海面までの距離は40m余ということで、来島海峡大橋よりも低いのですが、恐らくアプローチ距離が短く斜度が高いため、橋にたどり着くのに最もパワーを使いました。

(安芸灘大橋)

(安芸灘大橋へ上ってきた道を振り返る)

(安芸灘大橋からとびしまの島々を振り返る)
さて、この最後の橋を渡れば瀬戸内海の島々から「本州」に上陸です。

自転車による総走行距離102km。1泊2日のしまなみ海道+とびしま海道自転車ツーリングを無事に完走することができました。
【広島へ】
当日中に広島へ到達する必要がありました。自転車でここから広島へ行くのはもう勘弁ということで、今度は電車を使います。JRローカル線、呉線です。

利用した駅は、安芸灘大橋との接続点から最も近い場所に位置する「仁方(にかた)駅」です。

単線での運用です。ひなびた良い雰囲気の駅です。

あとは電車に揺られて広島へ。今回のツーリングを終えました。

【まとめ】
計3回に亘り、しまなみ海道+とびしま海道自転車ツーリングを紹介しました。全行程約 100km を2日で走りましたが、つらさよりも楽しさの方が大幅に勝ったツーリングでした。何よりも景色と空気が良い。サイクリスト憧れのルートというのが良く分かります。また、今回のハイライトはソロキャンプ。見近島という素晴らしい場所でテント泊ができました。
私は東京に住んでいるので、それほど頻繁にしまなみ海道に行くことはできません。しかし、間は空くでしょうが、また行くことにしたいと思います。その場合は5月か10月の涼しい時に行きたいですね。ただ次回はもう少しフェリーを使うなど、変化を入れたいです。また、その季節にテント泊するのであれば今回不要だったシュラフ(寝袋)が必要なのでさらに荷物が増えそうです。
瀬戸内海の海上を走る天空の道。外国から走りに来ている人も数多く見ました。全国のサイクリストのあこがれるルートの上位に入る理由を身をもって実感しました。
【関連ページ】
1泊2日しまなみ海道自転車ツーリング(出発編)
1泊2日しまなみ海道自転車ツーリング(見近島ソロキャンプ編)
しまなみ海道観光マップ
安芸灘とびしま海道連携推進協議会
しまなみ海道を走ってきました
自転車用ソロテントの新定番になるか?「Soomloom ULTRA LIGHT テント」
ソロキャンプ用コンパクトテーブルの傑作 「SOTO フィールドホッパー ST-630」
携帯用コンロの「完成形」。イワタニ「カセットガス ジュニア」CB-JRB-3
中で外で、ちょい飲みのために「スキットル」を購入
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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
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