ロードバイクにカバンを搭載するリクセンカウルのヴァリオラック
2014.01.04/Sat/19:29:45
【ロードバイクの荷物対策】
ロードバイクの最も大きな目的は「走ること」。したがって、ロードバイクには、直接走ることには関係のない荷物積載用のキャリアやドロヨケなど、多くの自転車が持つ装備が設計段階から排除されています。
そんなロードバイクとは言えども荷物「ゼロ」で走る場合はあまりなくて、大抵のロードバイク乗りの方は自転車運転に適した小ぶりのデイパックを背負って走っています。


[ドイター] deuter バックパック レース X
ただし長距離のツーリングや毎日の通勤に使うシーンを考えると、邪道と言われようともロードバイクにも荷物が搭載できると便利です。
【ロードバイクにもリクセンカウル】
そこで、私も持っているロードバイクも「リクセン化」を図ることにしました。ロードにリクセンカウルの積載システムを付ける場合は、このアタッチメント「エクステンダー」をシートポストに付けます。

下の写真のサドルバックの上についている黒い樹脂製の物が「エクステンダー」(CK810)です。

金属バンドと六角レンチで相当がっちりと装着されます。構造上、円筒型のシートポストしか取付できません。標準添付の金属バンドの対応ポスト径は直径25-32mmです。締めつけトルクが高くなるので、カーボンポストに取り付けるのは避けるべきです。

このエクステンダーを取り付けると、リクセンカウルの様々なバッグ、カゴ類を自転車に直結することができます。例えば、こちらのデイパック「フリーパックメタ 2」(KM830)。


RIXEN&KAUL(リクセン&カウル) フリーパックメタ 2 KM830
またこちらは、以前購入した「ショッパー・コンフォート・ミニ」。


このように「エクステンダー」アタッチメントを取り付けると、様々なリクセンカウル対応のバッグやカゴを取り付けることができます。
【通勤バッグを取り付けるためのヴァリオラック】
通勤や通学をするために、通常のバッグを取り付けるにはどうすれば良いか。その答えの一つが「ヴァリオラック」(KF873)です。

(ヴァリオラック 左は大きさ比較用のA4ペーパー)
材質はアルミ製。ベルトを緩めてカバンをラックの底部に置き、添付のベルトで締めつけると固定されます。

このラックは、このように取付部分のパイプを先にアタッチメント上部の咬み合わせ部にはめ...。

つぎに、下部パイプをラッチに押し込むことで装着します。


実は、このラックをスムーズに着脱できるようにするためにはアタッチメントの装着位置に工夫が要ります。上記の写真で分かる通り、このラックを装着するには、「一旦ラックを斜めにして上部パイプをアタッチメントに咬み合わせる」という動作を行うため、取り付けるラックを十分斜めにできるようにアタッチメント上部の空間が十分空いている必要があります。したがって、スムーズなバッグ類の着脱のためには、「エクステンダー」アタッチメントはなるべくシートポストの「上部」に取り付ける必要があります。
そのため、私はエクステンダーをシートポストの最上部に取付け、サドルバッグはエクステンダーの「下」に取り付けています。

このバリオラックを取り付けることで、荷物を背負うことなく「ストレス・フリー」なライディングが可能となります。

ちょっと格好は悪くなりますけどね。でも重い荷物を背負ったり、肩に掛けたりしながら走らなくて済むのは、気分的に非常に楽です。
【クリアランスについて】
この「ヴァリオラック」ですが、背面構造に取付部が上下2段用意されていて、取付高さを2段階で選べるようになっています。

下の写真は、ラックを低くセットした場合。低くセットすると重心を低く抑えることができる半面、後輪とのクリアランスが少なくなってしまいます。

高い位置にセットすると、このように後輪とのクリアランスを大きく保つことができます。

私のライディング・ジオメトリーでは、エクステンダー取付部上端と後輪上部との距離はおよそ17cm。

この場合、ヴァリオラックを低い位置にセットすると、後輪とのクリアランスは、およそ2.5cmしかありません。


低い位置にセットした場合、手で押すと、後輪に接触しそうになります。

実は、2.5cm のクリアランスの低い位置で、5kg 程度の通勤かばんを装着して走っていたところ、数ヶ月後にこのように後輪がベルトホルダーを削ってしまい、危うく破損する寸前でした。

したがって、ヘルメットやボールなどの軽いものを装着するシーン以外では 2.5cm 程度のクリアランスでは不足であり、ラックは高い位置に装着せざるを得ないということが分かりました。教訓でした。
【関連ページ】
念願の「リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ」(装着編)
念願の「リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ」(購入編)
リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ(装着編2)
リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ(折畳編)
CADDY アタッチメントのクイック化
小型カメラバッグのリクセン化
【追記】
バッグを固定するベルトの長さ調節について質問がありましたので、追記を行います。ヴァリオラックの固定ベルトの先端はこのようになっています。左側から「D環」、「ベルトアジャスター」、「バックル」です。

ベルトが長すぎる場合は、ベルトアジャスターを利用し、バックル側のベルトを「長く折り返す」ことでベルトの長さを調節できます。「D環」は、バックルを閉じた後に、そのD環に指を入れてベルトを締めるために使います。
次の写真は、実際にバッグを装着した例です。ベルトの途中に、片側に隙間がある樹脂製の「ベルト挟み」があります。バッグ装着後、余った上部のベルトは「ベルト挟み」に挟んでおきます。それでもベルトの余りがある場合は、ベルトとバッグの隙間にねじ込んでおけば良いと思います。

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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
ロードバイクの最も大きな目的は「走ること」。したがって、ロードバイクには、直接走ることには関係のない荷物積載用のキャリアやドロヨケなど、多くの自転車が持つ装備が設計段階から排除されています。
そんなロードバイクとは言えども荷物「ゼロ」で走る場合はあまりなくて、大抵のロードバイク乗りの方は自転車運転に適した小ぶりのデイパックを背負って走っています。
[ドイター] deuter バックパック レース X
ただし長距離のツーリングや毎日の通勤に使うシーンを考えると、邪道と言われようともロードバイクにも荷物が搭載できると便利です。
【ロードバイクにもリクセンカウル】
そこで、私も持っているロードバイクも「リクセン化」を図ることにしました。ロードにリクセンカウルの積載システムを付ける場合は、このアタッチメント「エクステンダー」をシートポストに付けます。

下の写真のサドルバックの上についている黒い樹脂製の物が「エクステンダー」(CK810)です。

金属バンドと六角レンチで相当がっちりと装着されます。構造上、円筒型のシートポストしか取付できません。標準添付の金属バンドの対応ポスト径は直径25-32mmです。締めつけトルクが高くなるので、カーボンポストに取り付けるのは避けるべきです。

このエクステンダーを取り付けると、リクセンカウルの様々なバッグ、カゴ類を自転車に直結することができます。例えば、こちらのデイパック「フリーパックメタ 2」(KM830)。
RIXEN&KAUL(リクセン&カウル) フリーパックメタ 2 KM830
またこちらは、以前購入した「ショッパー・コンフォート・ミニ」。


このように「エクステンダー」アタッチメントを取り付けると、様々なリクセンカウル対応のバッグやカゴを取り付けることができます。
【通勤バッグを取り付けるためのヴァリオラック】
通勤や通学をするために、通常のバッグを取り付けるにはどうすれば良いか。その答えの一つが「ヴァリオラック」(KF873)です。

(ヴァリオラック 左は大きさ比較用のA4ペーパー)
材質はアルミ製。ベルトを緩めてカバンをラックの底部に置き、添付のベルトで締めつけると固定されます。

このラックは、このように取付部分のパイプを先にアタッチメント上部の咬み合わせ部にはめ...。

つぎに、下部パイプをラッチに押し込むことで装着します。


実は、このラックをスムーズに着脱できるようにするためにはアタッチメントの装着位置に工夫が要ります。上記の写真で分かる通り、このラックを装着するには、「一旦ラックを斜めにして上部パイプをアタッチメントに咬み合わせる」という動作を行うため、取り付けるラックを十分斜めにできるようにアタッチメント上部の空間が十分空いている必要があります。したがって、スムーズなバッグ類の着脱のためには、「エクステンダー」アタッチメントはなるべくシートポストの「上部」に取り付ける必要があります。
そのため、私はエクステンダーをシートポストの最上部に取付け、サドルバッグはエクステンダーの「下」に取り付けています。

このバリオラックを取り付けることで、荷物を背負うことなく「ストレス・フリー」なライディングが可能となります。

ちょっと格好は悪くなりますけどね。でも重い荷物を背負ったり、肩に掛けたりしながら走らなくて済むのは、気分的に非常に楽です。
【クリアランスについて】
この「ヴァリオラック」ですが、背面構造に取付部が上下2段用意されていて、取付高さを2段階で選べるようになっています。

下の写真は、ラックを低くセットした場合。低くセットすると重心を低く抑えることができる半面、後輪とのクリアランスが少なくなってしまいます。

高い位置にセットすると、このように後輪とのクリアランスを大きく保つことができます。

私のライディング・ジオメトリーでは、エクステンダー取付部上端と後輪上部との距離はおよそ17cm。

この場合、ヴァリオラックを低い位置にセットすると、後輪とのクリアランスは、およそ2.5cmしかありません。


低い位置にセットした場合、手で押すと、後輪に接触しそうになります。

実は、2.5cm のクリアランスの低い位置で、5kg 程度の通勤かばんを装着して走っていたところ、数ヶ月後にこのように後輪がベルトホルダーを削ってしまい、危うく破損する寸前でした。

したがって、ヘルメットやボールなどの軽いものを装着するシーン以外では 2.5cm 程度のクリアランスでは不足であり、ラックは高い位置に装着せざるを得ないということが分かりました。教訓でした。
【関連ページ】
念願の「リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ」(装着編)
念願の「リクセンカウル ショッパーズコンフォートミニ」(購入編)
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小型カメラバッグのリクセン化
【追記】
バッグを固定するベルトの長さ調節について質問がありましたので、追記を行います。ヴァリオラックの固定ベルトの先端はこのようになっています。左側から「D環」、「ベルトアジャスター」、「バックル」です。

ベルトが長すぎる場合は、ベルトアジャスターを利用し、バックル側のベルトを「長く折り返す」ことでベルトの長さを調節できます。「D環」は、バックルを閉じた後に、そのD環に指を入れてベルトを締めるために使います。
次の写真は、実際にバッグを装着した例です。ベルトの途中に、片側に隙間がある樹脂製の「ベルト挟み」があります。バッグ装着後、余った上部のベルトは「ベルト挟み」に挟んでおきます。それでもベルトの余りがある場合は、ベルトとバッグの隙間にねじ込んでおけば良いと思います。

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カテゴリ: 自転車・アウトドア
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この記事に対するコメント
初めまして、いま通勤用クロスバイク(キャノンデールのQuick4)にリクセンカウル対応のかごかバッグをつけたいと検討しておりまして、大変参考になります。
ショッパーズコンフォートミニをフロントにつけたかったのですがワイヤーと干渉しそうなので、ヴァリオラックをリアに、もしくはショッパーズコンフォートミニもリアに?と悩んでおります。
もしよければ、使い勝手や走行中の安定性、乗り降りのしやすさなどなど教えていただけると嬉しいです。
ショッパーズコンフォートミニをフロントにつけたかったのですがワイヤーと干渉しそうなので、ヴァリオラックをリアに、もしくはショッパーズコンフォートミニもリアに?と悩んでおります。
もしよければ、使い勝手や走行中の安定性、乗り降りのしやすさなどなど教えていただけると嬉しいです。
URL | kuma #-
2015/03/24 20:08 * 編集 *
2015/03/24 20:08 * 編集 *
Re: タイトルなし
kuma さまコメントありがとうございます。
Cannondale の Quick 4 かっこいいですね。
まず、リクセンカウルの信頼性は極上であるということをお伝えしておきます。
ショッパーズコンフォート・ミニ、ヴァリオラックとも、走行中にマウントが外れてしまうとか、
内容物が飛び出たり外れてしまうなどのアクシデントは今までの3年以上の間、全くありませんでした。
私は、この製品の購入は「完全に正解」だったと自己評価しています。
その意味で、リクセンカウルを取り付けること自体の方向性は全く間違っていないと
思います。
私の場合、ロードバイクのリア(シートポスト)にショッパーズ・コンフォート・ミニを付けることは
できませんでした。文中にあるとおり、「エクステンダー」を装着した際の、リアホイールとの
クリアランスは約17cm。このクリアランスでは、「ショッパーズ・コンフォート・ミニ」は
走行中の上下動の関係で、底面がリアタイヤに接触してしまいます。したがって、バッグ底面が
リアタイヤによって「削れてしまう」問題が発生し、エクステンダーを付けてショッパーズ・
コンフォート・ミニを装着することは失敗に終わっています。
リアに「ヴァリオ・ラック」を装着する場合はポジションを「上」にして利用しています。
これは、かれこれ2年近く継続していますが、問題が発生してはいません。
ただし、ヴァリオラックを「上のポジション」で装着すると、サドル後部に10cm弱の上部飛び出しが
生じるため、乗り降りするときは後ろ脚を後ろに回して「ひらり」と乗車することは
できません。
面倒ですが、脚を大きく曲げて、トップチューブを一旦またがないといけません。
当然、ママチャリのように完全に股がない状態から走りだし、後ろ脚をあげて
ひらりと乗車することはできません。
また、フロントに関してですが、Quick4 は通常のブレーキレバーなので、ヴァリオラックは
付けられるには付けられるでしょうが、ブレーキワイヤーの取り回しと干渉しそうですね。
だめだったらリアに付けるなど、「つぶし」が効くとは思いますので、
購入して装着してみるというのも手ではあると思います。
使い勝手、走行中の安定性、荷物の保持等は「完璧」です。
いままで一度もガタついたり走行中の落下はありません。
乗り降りのしやすさについては、ヴァリオラックは装着ポジションを上側にしなければ
ならないので、一旦脚を引き上げてトップチューブを跨る動きが必要で、
それを留意しなければならないことがデメリットだと思います。
URL | 館長 #-
2015/03/25 00:59 * 編集 *
2015/03/25 00:59 * 編集 *
ありがとうございました!
館長さま早速に大変丁寧なお返事ありがとうございました。
ヴァリオラックがシートより上に出てしまうようなので、気になっていた乗り降りの方法もおしえてくださってありがとうございます、(一応女子なので)見苦しくなく乗り降りできるか検討してみます。
ちなみにエクステンションアダプターで4cmぐらいのばせるようですが、そのほうがヴァリオラックの脱着は楽でしょうか、、
シートと後輪のクリアランスは18-19cm程度なので、ショッパーズコンフォートはリアはむずかしそうですね。
安定性からもできればリアに荷重したいので、まずはヴァリオラックを購入し、適当なバッグのリクセン化なども検討してみます。
また参考にさせていただきます。よろしくお願いいたします。
URL | kuma #-
2015/03/25 09:48 * 編集 *
2015/03/25 09:48 * 編集 *
館長さま
ご無沙汰しております、無事取り寄せだったヴァリオラックを入手しまして、とりつけました。
幸いクリアランス等は大丈夫そうですが、かばん等を固定するベルト、上側から回す部分なのですが、かちっと固定する分、必要以上に長くてさらにD管がついており、どこかにひっかけて固定?するようになっている?ようですが、この部分はどのように使用するのでしょうか?
もしご存じでしたら教えていただけると嬉しいです。
ご無沙汰しております、無事取り寄せだったヴァリオラックを入手しまして、とりつけました。
幸いクリアランス等は大丈夫そうですが、かばん等を固定するベルト、上側から回す部分なのですが、かちっと固定する分、必要以上に長くてさらにD管がついており、どこかにひっかけて固定?するようになっている?ようですが、この部分はどのように使用するのでしょうか?
もしご存じでしたら教えていただけると嬉しいです。
URL | kuma #-
2015/04/12 17:10 * 編集 *
2015/04/12 17:10 * 編集 *
ベルトの長さ調節について
kuma さま、コメントありがとうございました。手に入れられましたか!良かったです。役に立つことを願っています。さて、ご指摘の「D環」ですが、ベルトを引っ張ってカバンを固定するために、単に指を入れて引っ張りやすくするためのものだと思います。このブログ記事に「追記」として補足しましたので、ご覧いただければと思います。ご不明点等さらにありましたら、お寄せください。
URL | 館長 #-
2015/04/12 18:59 * 編集 *
2015/04/12 18:59 * 編集 *
再々ありがとうございました!
館長さま早速にご返信ありがとうございます。
追記補足までありがとうございます、よくわかりました。
ヴァリオラックで通勤頑張ります
URL | kuma #-
2015/04/12 21:48 * 編集 *
2015/04/12 21:48 * 編集 *
ヴァリオラックについて、まさに知りたかった情報(クリアランス)が載っていて感謝です。ありがとうございます!
URL | アカチチ #-
2016/02/20 09:32 * 編集 *
2016/02/20 09:32 * 編集 *
アカチチさま、コメントありがとうございました。お役に立ったようで、よかったです。
URL | 館長 #-
2016/02/21 13:29 * 編集 *
2016/02/21 13:29 * 編集 *
Dカンをどう使うかがよくわからなかったのですが,細かく解説していただいてやっとわかりました.このヴァリオラック,横幅が狭いので邪魔にならないし,好きなバッグをつけられるし,ティッシュペーパーや箱詰めトマトなども積んで帰れてとても便利です!
URL | momo #-
2019/06/16 15:05 * 編集 *
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2019/06/16 15:05 * 編集 *
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