普段使い用ロードバイクにハーフトゥクリップを装着 VP-700
2013.10.27/Sun/21:40:14
【ロードバイクのペダルについて】
通常、ロードバイクのカタログスペック、はペダルレス(ペダルなし)が普通です。ロードバイクには、SPD-SL、SPD、通常ペダルなどのペダルの中から、好みのペダルをオーナーの志向に応じて購入時に取り付けることが通常だからです。
ただ、私が現在所有している MERIDA RIDE LITE 880 は、ロードバイクとしてはエントリーモデルで、VP-386 という片面踏みのフラットペダルが最初から付いています。このモデルの購入者は最初からビンディングシューズなどは使わないだろうという想定だからだと思います。

両面のように見えますが、踏面は1つだけです。軽量化のためでしょうか、反対側はシャフトが盛り上がって踏めなくなっています。


VP ONE アルミペダル VP-386 ホワイト
【ハーフクリップ装着へ】
レースに出ることはなく普段使いの自転車なので、このペダルで良いのですが、ペダリングの安定度を増すために、トゥクリップを装着することにしました。このペダルが片面踏みであったことも理由の一つです。ペダルにトゥクリップを付けると必ず片面利用となりますが、もともと片面のペダルであれば、クリップを付けることによる利便性のさらなる低下はないという考えです。
ところが、本格的なストラップ付きのトゥクリップは靴の装着性と、いざという時の足つきに難があります。普段使いの自転車であるため、信号や交差点で止まることが良くあるため、ストラップ付きのトゥクリップは検討除外です。ハーフクリップを装着することにしました。
そこで、ペダルと同ブランド VP ONE の VP-700 というハーフクリップを購入しました。

樹脂製の軽量ハーフクリップです。1,000円未満で買えるのでお手軽です。

【装着】
これが購入セット一式です。トゥクリップ1ペア、装着用ボルトナットセットx4、金属プレートx2。

ただ、この金属プレートの利用法が当初は分かりませんでした。

調べてみると、これはペダルに付いていた「反射板」を無駄にせず、あえて追加装着するためのアダプターだそうです。
この VP-386 は前後に反射板が付いています。トゥクリップを装着するためには、前側の反射板を取り外す必要があります。

安全性確保のため、取り外した反射板をあえて取り付けたい場合、外した反射板をこのようにこの金属プレートに装着し...、

このようにして、金属プレートをペダルとトゥクリップとの間に「共締め」すれば、前用の反射板を追加装着できるわけです。

しかし、こうまでして反射板を付けたくないし、付けている人を見たこともないので、この金属プレートを使って反射板を追加するのはやめました。この金属プレートもアルミではなく「鉄」です。恐らく、メーカーも進んでこのプレートを使ってもらうことは想定していないのでしょう。安全性確保のため、仕方なくこの部品を同封しているように思えます。
ということで、装着完了。作業時間は15分程度、簡単な作業で完了です。

【「蹴返し」の利用法】
トゥクリップを付けると、当然ながらペダルはクリップの側が下向きになります。

そのまま足をペダルに着けると、ペダルの反対側を踏んでしまいます。したがって、トゥクリップを装着することが想定されているペダルには、このような突起があります。これは「蹴返し」と呼ばれていて、トゥクリップを装着するときに、ペダルを靴で回転させて装着を助けるために設けられています。

具体的に次のように使います。
この突起を靴裏で捉えます。この時、なるべく足先の部分で突起を捉えるようにします。

足先で捉えた蹴返しを手前に下げるようにつま先を下げてペダルを回転させます。すると、つま先にトゥクリップが被さってきます。

この際、靴の位置が前過ぎると、靴底にトゥクリップが当たって、クリップがうまく被さってくれません。蹴返しを捉える位置を前気味にして、さらに回転中に靴を後ろにずらさないとうまく入りません。この辺は慣れとコツが必要です。
クリップが靴に被さったら、クリップの前端まで靴を滑りこませれば完了です。

【感想】
以下、数ヶ月使ってみた上での感想です。
<良いところ>
・安いし、靴を選ばない
・フラットペダルでもロードバイク「らしく」なった
・高速でペダリングしても足が外れたりせず、安定したペダリングが可能
・交差点等で止まった時、次の発進に備えてペダルを簡単に引き上げられる
・靴をがっちり固定しないので、万が一の際、すぐに足が着けるので安全
<気になるところ>
・「引き足」はこのハーフクリップでは効果なし(ページ下部「追記」参照)
・クリップを下にするとクリップが地面に干渉するので必ずクリップ側を使う必要がある
・同様な理由で、メンテナンス時にペダルを空転させる場合、時々クリップが地面と接触してつっかえることがある
・表面がデリケートな革靴では、つま先の表面にキズが付くことがある
この自転車の利用目的を考えると、ビンディングペダルは不要です。その意味で、今のところ、このハーフクリップには満足しています。フラットペダル派の方は、このハーフクリップ、検討しても良いのではないでしょうか。
【追記】
文中で「引き足」は使えないと書きましたが、その後それは誤解であることが分かりました。引き足には「狭義の引き足」と「広義の引き足」があります。「狭義の引き足」とは、後ろ側の足で積極的にペダルを引き上げて推進力を倍増させる引き足ですが、「広義の引き足」とは、前足を踏み込む際に、その前足の踏力が後ろ脚を押し上げる力に使われて無駄にならないよう、後ろ脚をペダルから離れない程度に意識的に引き上げることです。
人間の片方の脚の重さは10kg程度あります。広義の引き足を使うと、踏み込み側の前足の負荷が劇的に減り、長時間漕いでいても疲労の蓄積が低くなります。また、狭義の引き足がトルクを増大させるのに対して、広義の引き足を実践すると、ケイデンスが自然に上がります。ペダリングのうまい人は、この広義の引き足を常に使っています。
このハーフ・トゥ・クリップでも「広義の引き足」は使えます。ケイデンス90を楽に維持できるようになることを実感しました。そして、広義の引き足が非常に安定して使えるようになるため、このクリップの存在意義を最近再認識しています。
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
通常、ロードバイクのカタログスペック、はペダルレス(ペダルなし)が普通です。ロードバイクには、SPD-SL、SPD、通常ペダルなどのペダルの中から、好みのペダルをオーナーの志向に応じて購入時に取り付けることが通常だからです。
ただ、私が現在所有している MERIDA RIDE LITE 880 は、ロードバイクとしてはエントリーモデルで、VP-386 という片面踏みのフラットペダルが最初から付いています。このモデルの購入者は最初からビンディングシューズなどは使わないだろうという想定だからだと思います。

両面のように見えますが、踏面は1つだけです。軽量化のためでしょうか、反対側はシャフトが盛り上がって踏めなくなっています。
VP ONE アルミペダル VP-386 ホワイト
【ハーフクリップ装着へ】
レースに出ることはなく普段使いの自転車なので、このペダルで良いのですが、ペダリングの安定度を増すために、トゥクリップを装着することにしました。このペダルが片面踏みであったことも理由の一つです。ペダルにトゥクリップを付けると必ず片面利用となりますが、もともと片面のペダルであれば、クリップを付けることによる利便性のさらなる低下はないという考えです。
ところが、本格的なストラップ付きのトゥクリップは靴の装着性と、いざという時の足つきに難があります。普段使いの自転車であるため、信号や交差点で止まることが良くあるため、ストラップ付きのトゥクリップは検討除外です。ハーフクリップを装着することにしました。
そこで、ペダルと同ブランド VP ONE の VP-700 というハーフクリップを購入しました。

樹脂製の軽量ハーフクリップです。1,000円未満で買えるのでお手軽です。

【装着】
これが購入セット一式です。トゥクリップ1ペア、装着用ボルトナットセットx4、金属プレートx2。

ただ、この金属プレートの利用法が当初は分かりませんでした。

調べてみると、これはペダルに付いていた「反射板」を無駄にせず、あえて追加装着するためのアダプターだそうです。
この VP-386 は前後に反射板が付いています。トゥクリップを装着するためには、前側の反射板を取り外す必要があります。

安全性確保のため、取り外した反射板をあえて取り付けたい場合、外した反射板をこのようにこの金属プレートに装着し...、

このようにして、金属プレートをペダルとトゥクリップとの間に「共締め」すれば、前用の反射板を追加装着できるわけです。

しかし、こうまでして反射板を付けたくないし、付けている人を見たこともないので、この金属プレートを使って反射板を追加するのはやめました。この金属プレートもアルミではなく「鉄」です。恐らく、メーカーも進んでこのプレートを使ってもらうことは想定していないのでしょう。安全性確保のため、仕方なくこの部品を同封しているように思えます。
ということで、装着完了。作業時間は15分程度、簡単な作業で完了です。

【「蹴返し」の利用法】
トゥクリップを付けると、当然ながらペダルはクリップの側が下向きになります。

そのまま足をペダルに着けると、ペダルの反対側を踏んでしまいます。したがって、トゥクリップを装着することが想定されているペダルには、このような突起があります。これは「蹴返し」と呼ばれていて、トゥクリップを装着するときに、ペダルを靴で回転させて装着を助けるために設けられています。

具体的に次のように使います。
この突起を靴裏で捉えます。この時、なるべく足先の部分で突起を捉えるようにします。

足先で捉えた蹴返しを手前に下げるようにつま先を下げてペダルを回転させます。すると、つま先にトゥクリップが被さってきます。

この際、靴の位置が前過ぎると、靴底にトゥクリップが当たって、クリップがうまく被さってくれません。蹴返しを捉える位置を前気味にして、さらに回転中に靴を後ろにずらさないとうまく入りません。この辺は慣れとコツが必要です。
クリップが靴に被さったら、クリップの前端まで靴を滑りこませれば完了です。

【感想】
以下、数ヶ月使ってみた上での感想です。
<良いところ>
・安いし、靴を選ばない
・フラットペダルでもロードバイク「らしく」なった
・高速でペダリングしても足が外れたりせず、安定したペダリングが可能
・交差点等で止まった時、次の発進に備えてペダルを簡単に引き上げられる
・靴をがっちり固定しないので、万が一の際、すぐに足が着けるので安全
<気になるところ>
・「引き足」はこのハーフクリップでは
・クリップを下にするとクリップが地面に干渉するので必ずクリップ側を使う必要がある
・同様な理由で、メンテナンス時にペダルを空転させる場合、時々クリップが地面と接触してつっかえることがある
・表面がデリケートな革靴では、つま先の表面にキズが付くことがある
この自転車の利用目的を考えると、ビンディングペダルは不要です。その意味で、今のところ、このハーフクリップには満足しています。フラットペダル派の方は、このハーフクリップ、検討しても良いのではないでしょうか。
【追記】
文中で「引き足」は使えないと書きましたが、その後それは誤解であることが分かりました。引き足には「狭義の引き足」と「広義の引き足」があります。「狭義の引き足」とは、後ろ側の足で積極的にペダルを引き上げて推進力を倍増させる引き足ですが、「広義の引き足」とは、前足を踏み込む際に、その前足の踏力が後ろ脚を押し上げる力に使われて無駄にならないよう、後ろ脚をペダルから離れない程度に意識的に引き上げることです。
人間の片方の脚の重さは10kg程度あります。広義の引き足を使うと、踏み込み側の前足の負荷が劇的に減り、長時間漕いでいても疲労の蓄積が低くなります。また、狭義の引き足がトルクを増大させるのに対して、広義の引き足を実践すると、ケイデンスが自然に上がります。ペダリングのうまい人は、この広義の引き足を常に使っています。
このハーフ・トゥ・クリップでも「広義の引き足」は使えます。ケイデンス90を楽に維持できるようになることを実感しました。そして、広義の引き足が非常に安定して使えるようになるため、このクリップの存在意義を最近再認識しています。
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
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