ThinkPad の液晶ヒンジを交換する
2013.01.27/Sun/15:34:50
【ThinkPad X23】
この IBM ThinkPad を購入したのは Windows XP が発売された2002年。11年も前のことです。スペックは、こんな感じでした。
CPU: Pentium III-M 866MHz
メモリー: 128MB(標準)
HDD: 30GB
今時、こんなスペックだと何も動かないように思えますが、こんなPCが当時25万もして、かなり売れていたのです。PC業界は実世界以上に「デフレ一直線」ですね。
でも「モノリス」と言われていた黒色結晶塗装は本当に美しくて、所有欲を満たしてくれました。また、キータッチの良さは ThinkPad のお家芸で、ノートパソコンで ThinkPad を超えるキータッチのものは今まで出てきたことがないのではないかと考えています。

【液晶ヒンジ破損】
その X23、家でブラウジング程度の作業をするために時々使っていたのですが、長年の利用のため、液晶のヒンジが破損し、液晶部が固定できなくなってしまいました。一旦開くと、このように最大角度まで開いてしまいます。

また、ヒンジが液晶の支点内部で空回りしているので、液晶パネルを開くと、ヒンジの部分がこのように押し出されてしまいます。

この故障は今までに一度修理したことがあって、その時は IBM のサービスセンターに修理を依頼し、2万円弱かかった記憶があります。さすがにこのスペックのパソコンに2万も出して修理はできないので、しばらく放置していました。
【ヒンジ交換】
しかし最近ヤフオクでヒンジの中古品を1,000円で入手できたので、自分で修理をすることにしました。下の写真で、上が破損したヒンジ、下が購入した正常なヒンジです。

調べてみると、ヒンジを交換するには、液晶ベゼル部を取り外すだけで良く、メイン基盤や液晶パネルを取り外す必要はないようです。そこで、まずはベゼルを取り外します。
液晶パネル下部にビス穴を塞いだ樹脂製のフタがあります。

これを精密ドライバー等でゆっくりずらすと、このフタが外れます。


このネジを外すと、ベゼル下部がフリーになるのですが、そのまま手前に引っ張っても、このようにうまく外れてくれません。無理やり引っ張ると破損しそうです。

ベゼルのサイド部は、ネジではなく「ツメ」で保持されています。そのツメはこのような形状をしていますので、ベゼル部を「下に引っ張り気味」にして前面に引っ張ると、無理なく外すことができます。



ベゼルを外すと、このようにヒンジ部が露わになります。このようにヒンジを包む金属ケース部が「崩壊」していました。

ヒンジを外すには、その他キーボードとヒンジカバーを取り外す必要があります。キーボードは裏面の3つのネジを取り外し、上にはね上げるようにすると「パカッ」と外れます。


キーボードが外れたら、次にヒンジカバーを取り外します。これは裏からこのようにめくり上げるようにして外します。

これが右側のヒンジカバーを開けたところ。だいぶホコリが溜まっていました。

あとは、このネジと...

うらのこのネジを外すとヒンジが取れます。

左側のヒンジも同様に外します。


あとは、左右のヒンジを正常品に付け替え、部品を元の通り納めればOKです。ただし、無線LANのアンテナが液晶パネル部に内蔵されているため、そのアンテナに通じるリード線が通っているので、そのリード線をはさんだりしないように、元通りの位置に収めてヒンジカバーやベゼルを装着することが重要です。

【修理完了!】
無事に修理完了しました。これで「延命」できました。実際のところ、このマシンのスペックだと、YouTube の動画再生はできません。一般的な静的ページを閲覧するのが精一杯です。でもせっかく直したので、この X23、もう少しの間はかわいがってやろうと思います。

【関連ページ】
XP Professionalを搭載したX23(ニュースリリース)
-----
最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
この IBM ThinkPad を購入したのは Windows XP が発売された2002年。11年も前のことです。スペックは、こんな感じでした。
CPU: Pentium III-M 866MHz
メモリー: 128MB(標準)
HDD: 30GB
今時、こんなスペックだと何も動かないように思えますが、こんなPCが当時25万もして、かなり売れていたのです。PC業界は実世界以上に「デフレ一直線」ですね。
でも「モノリス」と言われていた黒色結晶塗装は本当に美しくて、所有欲を満たしてくれました。また、キータッチの良さは ThinkPad のお家芸で、ノートパソコンで ThinkPad を超えるキータッチのものは今まで出てきたことがないのではないかと考えています。

【液晶ヒンジ破損】
その X23、家でブラウジング程度の作業をするために時々使っていたのですが、長年の利用のため、液晶のヒンジが破損し、液晶部が固定できなくなってしまいました。一旦開くと、このように最大角度まで開いてしまいます。

また、ヒンジが液晶の支点内部で空回りしているので、液晶パネルを開くと、ヒンジの部分がこのように押し出されてしまいます。

この故障は今までに一度修理したことがあって、その時は IBM のサービスセンターに修理を依頼し、2万円弱かかった記憶があります。さすがにこのスペックのパソコンに2万も出して修理はできないので、しばらく放置していました。
【ヒンジ交換】
しかし最近ヤフオクでヒンジの中古品を1,000円で入手できたので、自分で修理をすることにしました。下の写真で、上が破損したヒンジ、下が購入した正常なヒンジです。

調べてみると、ヒンジを交換するには、液晶ベゼル部を取り外すだけで良く、メイン基盤や液晶パネルを取り外す必要はないようです。そこで、まずはベゼルを取り外します。
液晶パネル下部にビス穴を塞いだ樹脂製のフタがあります。

これを精密ドライバー等でゆっくりずらすと、このフタが外れます。


このネジを外すと、ベゼル下部がフリーになるのですが、そのまま手前に引っ張っても、このようにうまく外れてくれません。無理やり引っ張ると破損しそうです。

ベゼルのサイド部は、ネジではなく「ツメ」で保持されています。そのツメはこのような形状をしていますので、ベゼル部を「下に引っ張り気味」にして前面に引っ張ると、無理なく外すことができます。



ベゼルを外すと、このようにヒンジ部が露わになります。このようにヒンジを包む金属ケース部が「崩壊」していました。

ヒンジを外すには、その他キーボードとヒンジカバーを取り外す必要があります。キーボードは裏面の3つのネジを取り外し、上にはね上げるようにすると「パカッ」と外れます。


キーボードが外れたら、次にヒンジカバーを取り外します。これは裏からこのようにめくり上げるようにして外します。

これが右側のヒンジカバーを開けたところ。だいぶホコリが溜まっていました。

あとは、このネジと...

うらのこのネジを外すとヒンジが取れます。

左側のヒンジも同様に外します。


あとは、左右のヒンジを正常品に付け替え、部品を元の通り納めればOKです。ただし、無線LANのアンテナが液晶パネル部に内蔵されているため、そのアンテナに通じるリード線が通っているので、そのリード線をはさんだりしないように、元通りの位置に収めてヒンジカバーやベゼルを装着することが重要です。

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無事に修理完了しました。これで「延命」できました。実際のところ、このマシンのスペックだと、YouTube の動画再生はできません。一般的な静的ページを閲覧するのが精一杯です。でもせっかく直したので、この X23、もう少しの間はかわいがってやろうと思います。

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XP Professionalを搭載したX23(ニュースリリース)
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
カテゴリ: パソコン・インターネット
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