4月1日 社会人1年生に贈る伊集院静のメッセージ
2011.04.07/Thu/11:59:42
毎年4月1日、大多数の学生が社会に旅立つ日。例年、この日に全国紙にサントリーのスポンサーシップで伊集院静の新社会人に向けたメッセージが寄稿されます。以前、このメッセージは「山口 瞳氏」が執筆していましたが、1995年に急逝されたため、その後伊集院静氏にバトンタッチされています。私としては伊集院氏のタッチの方が少々語気が強く、そのせいか自分へのカンフル剤ともなり、気に入っています。
今年の4月1日は、3月11日の大震災で日本が傷だらけになった直後。どんなメッセージが届くのか気になっていました。
毎年、すごく含蓄のある文章なのですが、今年のメッセージはひときわ重厚なものでした。

以下、ありがたく引用させていただきます。
ハガネのように 花のように
伊集院 静
新社会人おめでとう。
君が今立っている職場が、君の出発点だ。
さまざまなことが起きている春だ。
働くとは何か。生きるとは何か。日本人皆が考え直す機会かもしれない。世界中が、これからの日本に注目している。彼等が見つめているのは日本人ひとりひとりの行動だ。日本人の真価だ。国家は民なのだ。ひとりひとりのちからが日本なのだ。力を合わせて進む。しかし力を合わせるだけではダメだ。
一人の力を最大限に出し、強いものにしなくてはいけない。
新しい人よ。今は力不足でもいい。しかし今日から自分を鍛えることをせよ。それが新しい社会人の使命だ。それが新しい力となり、二十一世紀の奇跡を作るだろう。ハガネのような強い精神と、咲く花のようにやさしいこころを持て。苦しいときに流した汗は必ず生涯のタカラとなる。ひとつひとつのハガネと、一本一本の花は、美しくて強い日本を作るだろう。美しくて強い日本人、職場を作ろう。
その時こそ笑って乾杯しよう。
伊集院氏は、日本の復興を確信しています。またそれが若い人たちの力でなされ、その力なくしてはそれができないと言っているのです。「それが新しい力となり、二十一世紀の奇跡を作るだろう。」「ひとつひとつのハガネと、一本一本の花は、美しくて強い日本を作るだろう。」この言葉を読んだとき、もう涙が出て止まりませんでした。これからの日本の将来は、若い人たちの努力にかかっています。
試練のときですが、その文字どおり、今、日本が試されているときです。ここでくじけてしまっては日本は「それだけのもの」と世界から見下されてしまいます。そうではなく、2011年よりもすばらしい社会を10年後作り上げることができれば、日本は世界から再び賞賛される国となるでしょう。
私が貢献できることは少しですが、日本人全体がくじけないハガネの意識を持てば、今回の震災の被害を跳ね返すことができると思います。
自分へのメッセージとして、この伊集院氏の言葉を刻み付けたいと思います。
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
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