ハンドルポストの破損と修理
2011.02.11/Fri/12:50:10
【ハンドルポスト破損!】
2/2 の朝のことです。例によって自転車でいつもの道を走っていると。どうもハンドルがぐらつきます。私の自転車は小径折りたたみ自転車なので、ハンドルポスト部に折りたたみ機構があります。

そのロックが外れたまま乗ってしまったかと思ってハンドルポスト部を見てみると、何とパイプに亀裂が入り、座金の部分から剥がれてしまっていました。

この自転車は折りたたみ自転車であるため通常の自転車とは異なり、ハンドルポストが非常に長い構造になっています。

強い推進力をかけようとするとハンドルを引き寄せながらペダリングをしますが、そのときはハンドルポストの根元に曲げ方向の大きな力が加わります。ポストが長いため、てこの原理でその力は通常の自転車よりも大きくなるわけです。それでハンドルポストの前方部が剥がれるように破断してしまったというわけです。

この状態では安全に乗車することはできません。したがって、その日は自転車を駅近くの自転車置き場に預けて電車で会社へ行きました。
帰宅後、改めて写真を撮ってみました。パイプ前部は亀裂と言わず、完全に破断しています。

かろうじて左後部はまだくっついていました。

しかし亀裂は後ろの部分までまわりこんでいて、パイプ周のうち約3/4がすでに断裂していました。

【対処・対策】
さてどうするか。いろいろ考えました。
満員電車に詰め込まれて通勤するより、心地よい風に当たりながら自分のペースで走ることがこの上なく楽しいことがわかってしまったので選択肢1はありません。あとは2か3かということですが、この自転車を気に入っていることと、次の自転車は初心者用ロードバイクを買いたいと考えていて、日々の利用には折りたたみの方が便利なため選択肢3の「直す」ことを決意しました。
この自転車は、NeoBike社の NeoCompo という車種でとっくの昔に生産を中止しています。したがって、このハンドルポストの新品の交換用部品は入手不可能です。時々、ヤフオクにこの車種の中古が1万3千円程度で出品されたりしていますが、全体は必要ありませんし、この大きさだと送料もばかになりません。またまれにNeoBike社の自転車のハンドルポストの部品のみが1,000円程度で出品されていたらしいですが、それは LS-Compo の部品で、この NeoCompo 自体のハンドルポスト部品はヤフオクでも見かけませんでした。
この自転車のメーカー(NeoBike社)はかつて台湾製Bromptonが流通していた頃、その生産を請け負っていた会社で、この自転車に採用されているM型アルミハンドルは、当時のBromptonのMシリーズのハンドルそのものです。その他も構造的な共通点があり、もしかするとBrompton のハンドルポストが交換用として適合するかもしれません。
そのため、Bromptonのハンドルポストの在庫を大型自転車専門店、ワイズロードなどに問い合わせてみましたがありませんでした。最近のBromptonのハンドルポストは本体フレームと同色化が図られていて、もしかするともう補修部品としては打っていないのかもしれません。売っていたとしても恐らく1万円は下らないでしょう。
したがって、最終的手段は「溶接」です。幸い破損部分はアルミではなく鉄製です。それなりの腕前の溶接工場であれば直せるでしょう。そこで、溶接してくれる業者を探すことにしました。
この手の作業を自転車のフレーム製作を専門にするフレームビルダーに依頼するのはコスト的には得策ではありません。彼らは自転車製作のプロであり、この種の溶接作業についてはその専門性をバックにそれなりの工賃を要求するはずだからです。
今回の件、その溶接作業の難易度はそれほど高くはありません。素材としてもアルミやチタンではなく通常の鉄であり、溶接部分もパイプ一周ぐるっと溶接するだけだからです。
インターネットで「溶接サービス」で探してみると、自転車のフレームを溶接してくれそうな業者が都内に数件ありますが、大抵が足立区近辺の町工場ゾーンに立地しています。できれば近場が良いので、「タウンページ」を利用しました。溶接業者は需要からして数多くあるはずです。しかしその業態の性格からして、インターネットに広告やHPを出している業者はその中の一握りだと思います。ところがタウンページのデータはNTTの職業別電話帳データをもとにしており、こと「溶接業者」に関しては、このタウンページのデータが充実しているだろうと考えたからです。
調べてみると、Google 検索だけでは見つけられなかった地元の業者を見つけることができ、近場で直せることになりました。
【修理完了】
何件か電話で連絡した後、自転車の修理も経験したことがあって、電話口に出てくれたご主人の印象が良い、千歳烏山のとある溶接業者に決めて週末の午前中に修理を行いました。
ばっちり治りました。代金は塗装も込みで3,000円。溶接しなおすと塗装は剥げてしまうのだろうなあ、と思っていたので、塗装もしてくれて助かりました。アルミだと倍くらいかかるかもしれません。

しっかりと付いていて、元々の溶接よりもがっちりしています。

【まとめ】
ほぼ毎日往復20kmの距離を走り、通算およそ3,200km。とうとう構造上の大きな破損に遭遇しました。ともかく事故にならなくて良かったです。このような自転車はあまりガンガン使うタイプのものではないと思います。またこの自転車の初回購入日は 1999年3月31日。今から12年以上前です。その意味でこの自転車の耐久性についてとやかく言うつもりはありません。立派に働いてくれていると思います。
これからも、安全には注意して大事に乗っていきたいと思います。
【関連ページ】
自転車通勤の話
自転車通勤の試算
通勤用バッグの装着方法
タウンページ
NeoBike社に関するWikiPediaページ(英語)
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
2/2 の朝のことです。例によって自転車でいつもの道を走っていると。どうもハンドルがぐらつきます。私の自転車は小径折りたたみ自転車なので、ハンドルポスト部に折りたたみ機構があります。

そのロックが外れたまま乗ってしまったかと思ってハンドルポスト部を見てみると、何とパイプに亀裂が入り、座金の部分から剥がれてしまっていました。

この自転車は折りたたみ自転車であるため通常の自転車とは異なり、ハンドルポストが非常に長い構造になっています。

強い推進力をかけようとするとハンドルを引き寄せながらペダリングをしますが、そのときはハンドルポストの根元に曲げ方向の大きな力が加わります。ポストが長いため、てこの原理でその力は通常の自転車よりも大きくなるわけです。それでハンドルポストの前方部が剥がれるように破断してしまったというわけです。

この状態では安全に乗車することはできません。したがって、その日は自転車を駅近くの自転車置き場に預けて電車で会社へ行きました。
帰宅後、改めて写真を撮ってみました。パイプ前部は亀裂と言わず、完全に破断しています。

かろうじて左後部はまだくっついていました。

しかし亀裂は後ろの部分までまわりこんでいて、パイプ周のうち約3/4がすでに断裂していました。

【対処・対策】
さてどうするか。いろいろ考えました。
- 1. 当分自転車に乗るのはやめる
- 2. この自転車を処分し、新しいものを調達する
- 3. 直す
満員電車に詰め込まれて通勤するより、心地よい風に当たりながら自分のペースで走ることがこの上なく楽しいことがわかってしまったので選択肢1はありません。あとは2か3かということですが、この自転車を気に入っていることと、次の自転車は初心者用ロードバイクを買いたいと考えていて、日々の利用には折りたたみの方が便利なため選択肢3の「直す」ことを決意しました。
この自転車は、NeoBike社の NeoCompo という車種でとっくの昔に生産を中止しています。したがって、このハンドルポストの新品の交換用部品は入手不可能です。時々、ヤフオクにこの車種の中古が1万3千円程度で出品されたりしていますが、全体は必要ありませんし、この大きさだと送料もばかになりません。またまれにNeoBike社の自転車のハンドルポストの部品のみが1,000円程度で出品されていたらしいですが、それは LS-Compo の部品で、この NeoCompo 自体のハンドルポスト部品はヤフオクでも見かけませんでした。
この自転車のメーカー(NeoBike社)はかつて台湾製Bromptonが流通していた頃、その生産を請け負っていた会社で、この自転車に採用されているM型アルミハンドルは、当時のBromptonのMシリーズのハンドルそのものです。その他も構造的な共通点があり、もしかするとBrompton のハンドルポストが交換用として適合するかもしれません。
そのため、Bromptonのハンドルポストの在庫を大型自転車専門店、ワイズロードなどに問い合わせてみましたがありませんでした。最近のBromptonのハンドルポストは本体フレームと同色化が図られていて、もしかするともう補修部品としては打っていないのかもしれません。売っていたとしても恐らく1万円は下らないでしょう。
したがって、最終的手段は「溶接」です。幸い破損部分はアルミではなく鉄製です。それなりの腕前の溶接工場であれば直せるでしょう。そこで、溶接してくれる業者を探すことにしました。
この手の作業を自転車のフレーム製作を専門にするフレームビルダーに依頼するのはコスト的には得策ではありません。彼らは自転車製作のプロであり、この種の溶接作業についてはその専門性をバックにそれなりの工賃を要求するはずだからです。
今回の件、その溶接作業の難易度はそれほど高くはありません。素材としてもアルミやチタンではなく通常の鉄であり、溶接部分もパイプ一周ぐるっと溶接するだけだからです。
インターネットで「溶接サービス」で探してみると、自転車のフレームを溶接してくれそうな業者が都内に数件ありますが、大抵が足立区近辺の町工場ゾーンに立地しています。できれば近場が良いので、「タウンページ」を利用しました。溶接業者は需要からして数多くあるはずです。しかしその業態の性格からして、インターネットに広告やHPを出している業者はその中の一握りだと思います。ところがタウンページのデータはNTTの職業別電話帳データをもとにしており、こと「溶接業者」に関しては、このタウンページのデータが充実しているだろうと考えたからです。
調べてみると、Google 検索だけでは見つけられなかった地元の業者を見つけることができ、近場で直せることになりました。
【修理完了】
何件か電話で連絡した後、自転車の修理も経験したことがあって、電話口に出てくれたご主人の印象が良い、千歳烏山のとある溶接業者に決めて週末の午前中に修理を行いました。
ばっちり治りました。代金は塗装も込みで3,000円。溶接しなおすと塗装は剥げてしまうのだろうなあ、と思っていたので、塗装もしてくれて助かりました。アルミだと倍くらいかかるかもしれません。

しっかりと付いていて、元々の溶接よりもがっちりしています。

【まとめ】
ほぼ毎日往復20kmの距離を走り、通算およそ3,200km。とうとう構造上の大きな破損に遭遇しました。ともかく事故にならなくて良かったです。このような自転車はあまりガンガン使うタイプのものではないと思います。またこの自転車の初回購入日は 1999年3月31日。今から12年以上前です。その意味でこの自転車の耐久性についてとやかく言うつもりはありません。立派に働いてくれていると思います。
これからも、安全には注意して大事に乗っていきたいと思います。
【関連ページ】
自転車通勤の話
自転車通勤の試算
通勤用バッグの装着方法
タウンページ
NeoBike社に関するWikiPediaページ(英語)
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
タグ:
自転車通勤
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この記事に対するコメント
はじめまして。同じような事態に遭ってて困っています…。この千歳烏山の溶接業者さんを教えていただくことできますか?
URL | 通りすがりさん #-
2016/08/02 06:51 * 編集 *
2016/08/02 06:51 * 編集 *
Re: タイトルなし
ブログ管理人の館長です。災難でしたね。お店の情報なので、この欄で開示することも可能と判断し、お伝えします。
有限会社 清水工業所( 03-3300-1651 )です。
東京都 世田谷区 南烏山 4-10-16
http://townpage.goo.ne.jp/shopdetail.php?matomeid=KN1300060500534112
直るといいですね。
URL | 館長 #-
2016/08/02 11:57 * 編集 *
2016/08/02 11:57 * 編集 *
ありがとうございます!!
近所なので助かります!
近所なので助かります!
URL | 通りすがりさん #-
2016/08/02 19:55 * 編集 *
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2016/08/02 19:55 * 編集 *
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