こうのとり2号機(HTV2)打ち上げ成功
2011.01.22/Sat/19:30:42
【こうのとりとは】
かつて野口聡一宇宙飛行士が長期滞在した国際宇宙ステーション。そこに物資を補給する手段は、米国のスペースシャトルとロシアのソユーズ宇宙船でした。そこに日本がHTVという補給専用宇宙船を作成して国際宇宙開発にこうけんすることになりました。ところが、維持運営に巨額の費用がかかるスペースシャトルの運用が米国の方針で退役すると決められた状況で、日本の補給機「こうのとり」の重要性が一気に増しました。
ソユーズ宇宙船は物資運搬についてあまり考慮されていません。人間が通り抜けられれば良いという思想で作られているドッキングハッチの口径は小さく、大型の機材を宇宙ステーション内に運び込むことができません。日本の国際宇宙ステーション補給機、こうのとりはそのようなソユーズ宇宙船の弱点を補完するために大口径のハッチを持ち、大型機材を余圧状態のまま(真空にさらさずに)ステーション内に運搬することができます。
こうのとりは「与圧部」「非与圧部」の2種類の貨物エリアを持っていて、ハッチも通らないような大型の機材は非与圧部に格納してステーションのロボットアームで取りだすことができます。与圧部内には人間が入って物資を取りだすことができますので、酸素が必要な生き物なども与圧部に搭載すればステーション内に生きたまま搬入することができるわけです。

(こうのとりの構造)
提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
【打ち上げについて】
今回のこうのとり2号は、固体ロケットブースターを2本から4本に追加して打ち上げ能力を増強させたH-IIBによって打ち上げられました。この打ち上げ成功で、H2Aと合わせた成功率は95%(20機中19機)となりました。H-IIB は2回目の打ち上げを無事切り抜けたわけです。このままなるべく失敗しないで記録を伸ばしてほしいところです。
【今後の予定】
今後「こうのとり2号機」は国際宇宙ステーション(ISS)に接近し、1月28日(金)にISSと結合する予定です。その後、スペースシャトルがドッキングするまで、約60日間ステーションにドッキングしつづけ、もともと予定されていたステーションからの廃棄物と、スペースシャトルから物資が追加搬入されたことに伴う追加廃棄物を積んで、地球の大気中で燃え尽きて、廃棄物処理としての役目も担っています。無事にドッキングし、廃棄物処理の任務も果たしてほしいと願っています。
【関連ページ】
こうのとり2号機特設サイト(JAXA)
こうのとり構造図・諸元(JAXA)
祝! HTV 成功!
「夢を打ち上げる人びと~密着・ロケット発射100日間~」を見て
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
かつて野口聡一宇宙飛行士が長期滞在した国際宇宙ステーション。そこに物資を補給する手段は、米国のスペースシャトルとロシアのソユーズ宇宙船でした。そこに日本がHTVという補給専用宇宙船を作成して国際宇宙開発にこうけんすることになりました。ところが、維持運営に巨額の費用がかかるスペースシャトルの運用が米国の方針で退役すると決められた状況で、日本の補給機「こうのとり」の重要性が一気に増しました。
ソユーズ宇宙船は物資運搬についてあまり考慮されていません。人間が通り抜けられれば良いという思想で作られているドッキングハッチの口径は小さく、大型の機材を宇宙ステーション内に運び込むことができません。日本の国際宇宙ステーション補給機、こうのとりはそのようなソユーズ宇宙船の弱点を補完するために大口径のハッチを持ち、大型機材を余圧状態のまま(真空にさらさずに)ステーション内に運搬することができます。
こうのとりは「与圧部」「非与圧部」の2種類の貨物エリアを持っていて、ハッチも通らないような大型の機材は非与圧部に格納してステーションのロボットアームで取りだすことができます。与圧部内には人間が入って物資を取りだすことができますので、酸素が必要な生き物なども与圧部に搭載すればステーション内に生きたまま搬入することができるわけです。

(こうのとりの構造)
提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
【打ち上げについて】
今回のこうのとり2号は、固体ロケットブースターを2本から4本に追加して打ち上げ能力を増強させたH-IIBによって打ち上げられました。この打ち上げ成功で、H2Aと合わせた成功率は95%(20機中19機)となりました。H-IIB は2回目の打ち上げを無事切り抜けたわけです。このままなるべく失敗しないで記録を伸ばしてほしいところです。
【今後の予定】
今後「こうのとり2号機」は国際宇宙ステーション(ISS)に接近し、1月28日(金)にISSと結合する予定です。その後、スペースシャトルがドッキングするまで、約60日間ステーションにドッキングしつづけ、もともと予定されていたステーションからの廃棄物と、スペースシャトルから物資が追加搬入されたことに伴う追加廃棄物を積んで、地球の大気中で燃え尽きて、廃棄物処理としての役目も担っています。無事にドッキングし、廃棄物処理の任務も果たしてほしいと願っています。
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カテゴリ: テクノロジー
タグ:
JAXA
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