シートポストの「仕込杖」化
2010.11.14/Sun/00:58:52
【小径車のシートポスト】
私は、16インチの小径ホイールの折りたたみ自転車に乗っていますが、このような小径車は「シートポストが長い」という特徴があります。

(小径車のシートポストは長い)
このシートポストに簡単に着脱可能なキャップを付けることができれば、そこはある種の収納スペースになるわけです。実際に寸法を測ってみると...。

シートポストの内径は 29mm。

内側の長さは約 50cm もありました。このシートポストの下端にうまくキャップを付けることができれば、パンク修理キットや小型のインフレーターなど、あまり使う頻度の高くないものを収納しておけることになります。
【先人の知恵】
実は、このアイデアは私が考えたものではありません。先日ブログを徘徊していて、「なのだ的休日の過ごし方。」という折りたたみ自転車を愛する方が最初に考案して広まったようです。具体的記事はここ。
すばらしいアイデアをどうもありがとうございました。
【シートエンド・キャップ作成】
近所のホームセンターで材料を調達しました。

合計 445円です。このシートポストキャップの原理を説明すると、シートポストにちょうど入るような円筒型ゴムをボルトを使ってナットとワッシャーで挟み、シートポストに差し込んでからボルトを締めると円筒形ゴムがシートポスト内で樽型に膨らんで圧着し、しっかりと固定されるという仕組みです。
この「アオリゴム」というのはトラックの荷台を囲うように付いている柵を「アオリ」と言い、そのアオリを開いて下に倒した際に、金属同士が当たらないようにするためのゴムブッシュのことです。
このゴムの中心にM6のボルトを通したいのですが、貫通している穴は開いていません。


そこで、ドリルを使って穴開けを行います。ドリルの直径は 5.5mm を使いました。

無事に穴があきました。

さて、六角ボルトを「ノブスター」にセットします。このノブスターは六角ボルトの頭部を覆うように取り付ける手回し用のつまみのことです。

このノブスターの大きさが絶妙で、直径が約34mmです。ちょうどシートポストの外側のチューブの内径が36mm なので、シートポスト自体には入り込まず、シートポストを引き上げた際には外側のチューブに問題なく入ってゆき、シートの上げ下げには支障がないような大きさになっています。

(外側パイプの内径は 36mm)
こんな感じで組み立てて、あとはボルトをねじ込むだけです。ナットには空回りしないようにアオリゴムに食い込んで固定される爪付きナットを利用しています。

(あとはボルトをねじ込むだけ)

(ナットは特殊な「爪付きナット」を利用)
完成です。


【取り付け】
実際に取り付けてみると、シートポストの内径が 29mm、アオリゴムの直径が 30mm なので、ネジを緩めた状態でも、そうとうきついです。滑りが増してうまく入るように、このように「タルカムパウダー」を塗ったりしてみました。

ところがやはり差し込みはできても、取り外しに非常に手間と力が必要になることがわかりました。そこで窮余の策として、アオリゴムの外周をカッターナイフで切り落とすことにしました。大根で言えば「かつらむき」と呼ばれる方法です。

この結果、このキャップをストレスなく抜き差しできるようになり、ネジを締めこむことで、このキャップが脱落したりはしない理想的な直径にすることができました。ちょっと切り取った断面はギザギザになっていますが、この部分は人目に触れる部分ではないので、機能的が満たされていればOKです。

シートポストエンドは、折りたたんだ状態では、地面に立つ脚としての役割となります。このノブスターを付けることによって、金属製のパイプが床に直接当たることを避けることができるようになりました。

これで、無事にシートポストの「仕込杖」化が完了しました。50cm x 2.9mm の空間に何を入れるのか。これはこれから考えてゆきますが、今のところは、パンク修理キットや荷台用長尺ゴムバンドなどを入れておこうかと考えています。
-----
最後までごらんいただきまして、どうもありがとうございました。
私は、16インチの小径ホイールの折りたたみ自転車に乗っていますが、このような小径車は「シートポストが長い」という特徴があります。

(小径車のシートポストは長い)
このシートポストに簡単に着脱可能なキャップを付けることができれば、そこはある種の収納スペースになるわけです。実際に寸法を測ってみると...。

シートポストの内径は 29mm。

内側の長さは約 50cm もありました。このシートポストの下端にうまくキャップを付けることができれば、パンク修理キットや小型のインフレーターなど、あまり使う頻度の高くないものを収納しておけることになります。
【先人の知恵】
実は、このアイデアは私が考えたものではありません。先日ブログを徘徊していて、「なのだ的休日の過ごし方。」という折りたたみ自転車を愛する方が最初に考案して広まったようです。具体的記事はここ。
すばらしいアイデアをどうもありがとうございました。
【シートエンド・キャップ作成】
近所のホームセンターで材料を調達しました。

- M6六角ボルト(20mm):26円
- M6用平ワッシャー(20mm):17円
- アオリゴム(K-15):138円
- M6爪付きナット:180円
- ノブスター(M6用):84円
合計 445円です。このシートポストキャップの原理を説明すると、シートポストにちょうど入るような円筒型ゴムをボルトを使ってナットとワッシャーで挟み、シートポストに差し込んでからボルトを締めると円筒形ゴムがシートポスト内で樽型に膨らんで圧着し、しっかりと固定されるという仕組みです。
この「アオリゴム」というのはトラックの荷台を囲うように付いている柵を「アオリ」と言い、そのアオリを開いて下に倒した際に、金属同士が当たらないようにするためのゴムブッシュのことです。
このゴムの中心にM6のボルトを通したいのですが、貫通している穴は開いていません。


そこで、ドリルを使って穴開けを行います。ドリルの直径は 5.5mm を使いました。

無事に穴があきました。

さて、六角ボルトを「ノブスター」にセットします。このノブスターは六角ボルトの頭部を覆うように取り付ける手回し用のつまみのことです。

このノブスターの大きさが絶妙で、直径が約34mmです。ちょうどシートポストの外側のチューブの内径が36mm なので、シートポスト自体には入り込まず、シートポストを引き上げた際には外側のチューブに問題なく入ってゆき、シートの上げ下げには支障がないような大きさになっています。

(外側パイプの内径は 36mm)
こんな感じで組み立てて、あとはボルトをねじ込むだけです。ナットには空回りしないようにアオリゴムに食い込んで固定される爪付きナットを利用しています。

(あとはボルトをねじ込むだけ)

(ナットは特殊な「爪付きナット」を利用)
完成です。


【取り付け】
実際に取り付けてみると、シートポストの内径が 29mm、アオリゴムの直径が 30mm なので、ネジを緩めた状態でも、そうとうきついです。滑りが増してうまく入るように、このように「タルカムパウダー」を塗ったりしてみました。

ところがやはり差し込みはできても、取り外しに非常に手間と力が必要になることがわかりました。そこで窮余の策として、アオリゴムの外周をカッターナイフで切り落とすことにしました。大根で言えば「かつらむき」と呼ばれる方法です。

この結果、このキャップをストレスなく抜き差しできるようになり、ネジを締めこむことで、このキャップが脱落したりはしない理想的な直径にすることができました。ちょっと切り取った断面はギザギザになっていますが、この部分は人目に触れる部分ではないので、機能的が満たされていればOKです。

シートポストエンドは、折りたたんだ状態では、地面に立つ脚としての役割となります。このノブスターを付けることによって、金属製のパイプが床に直接当たることを避けることができるようになりました。

これで、無事にシートポストの「仕込杖」化が完了しました。50cm x 2.9mm の空間に何を入れるのか。これはこれから考えてゆきますが、今のところは、パンク修理キットや荷台用長尺ゴムバンドなどを入れておこうかと考えています。
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最後までごらんいただきまして、どうもありがとうございました。
カテゴリ: 自転車・アウトドア
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