間違えやすい日本語、「確信犯」
2010.05.14/Fri/00:19:14
例えば、よく、こんな会話がされると思います。
「彼も同時に3人の女性と付き合ったりして、いつかしっぺ返しが来るのではないかね~?」
「確信犯だからね。覚悟していると思うよ。」
ところが、この「確信犯」の使い方は間違っています。
大辞林 第二版 (三省堂)で、「確信犯」とは
とされています。「道徳的・宗教的・政治的な信念に基づき、自らの行為を正しいと信じてなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。」
つまり、本来の「確信犯」とは、「自分が正しいと確信して行っている」行動であり、「悪いと分かっていて」行っている行動ではないのです。
ところが、このあたりの誤解が非常に多いため、「大辞泉」ではこのようにも書かれています。
1 道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。
2 《1から転じて》悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。「違法コピーを行っている大多数の利用者が―だといえる」
◆「時間を聞きちがえて遅れたと言っているが、あれは―だよね」などのように、犯罪というほど重大な行為でない場合にも用いる。2の意はもともと誤用とされていたが、平成14年(2002)に行われた文化庁の世論調査で50パーセント以上の人がではなくの意で用いると回答した。
あまりに多くの日本人が「確信犯」の意味を取り違えているため、その意味がすでに転化しつつあるということのようです。
現時点では冒頭に述べたような「確信犯」の用法は「間違っている」と指摘できますが、もしかすると20年後、確信犯の意味は上記「2」の使われ方も正当な用法に転化しているかも知れません。
レビューとは言えない記事ですが、いつか書こうと思っていたので、ブログに残しておくことにします。
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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。
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