がんばれ!はやぶさ
2010.03.25/Thu/23:56:44
![]() | 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還のための軌道修正が3/27に完了することを発表しました。 このはやぶさはエンジントラブルなど受難続きで、地球に帰還できないと私は思いこんでいましたが、奇跡的に地球に帰還できることになりました。 写真提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA) |

提供:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
はやぶさは2003年5月9日に打ち上げられた、小惑星探査機です。目的のハイライトは「サンプル・リターン」と呼ばれ、天体のサンプルを採取して戻ってくるというものです。2005年夏に小惑星「イトカワ」に着陸し、サンプルを採取。無事にミッション達成かと思われました。
【度重なるトラブルと奇跡的復旧】
しかし、エンジンの不調、燃料漏れ、電圧低下によるリセットなど、3重苦、4重苦のトラブルが重なりました。通常、このようなトラブルが重なると、通信が回復しもう一度地球に呼び戻せる可能性は極めて低いと思います。
当時の新聞報道でも、このような論調でした。
(2009年11月9日21時10分 読売新聞)探査機「はやぶさ」帰還ピンチ、エンジン1台停止
地球と火星の間の軌道を回る小惑星イトカワへの着陸に成功し、地球帰還を目指している日本の探査機「はやぶさ」のエンジン1台が停止したことが9日、明らかになった。
はやぶさの4台あるエンジンのうち、2台はすでに劣化などで動かしていない。残る2台を使って、地球を目指していたが、今回のトラブルにより、動くエンジンは1台のみとなり、帰還できない恐れが出てきた。
ところが、何度も「死にかけた」はやぶさは、地球との交信が回復し、推力の弱い「イオンエンジン」を持続的に使って地球に戻る望みがでてきました。はやぶさのシステムは「自立安定性」を持っていて、たとえコンピューターが再起動したり電源が一旦落ちても自力で安定状態に戻ろうとする設計思想で作られたことも大きなポイントだと思います。
化学燃料エンジンの燃料はゼロ、4基搭載していたイオンエンジンも2基に減った満身創痍のもとで、何とか位置と軌道の確認が可能になり、地球への帰還作業が続いていました。地球帰還のためのプラン策定と定量計算については、恐らく、日本有数の頭脳がフルパワーで借り出されていたことでしょう。
本日、JAXA は「小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰るための軌道変換を27日に完了する」と発表しました。今までずっと軌道を修正し続けて来ましたが、27日以降は慣性飛行のみで地球へと進むだけで良くなり、エンジントラブルのリスクから解放されます。大きな山を越えることになります。
地球到着予定は今年の6月。その際、惑星イトカワ着陸時に採取したサンプルカプセルを放出し、オーストラリアの砂漠で回収する予定になっています。
このまま何とか頑張ってほしいと思います。
青島文化教材社 1/32 スペースクラフトシリーズ No.1 小惑星探査機 はやぶさ プラモデル
現代萌衛星図鑑
【関連ページ】
「はやぶさ」のカプセル公開(相模原)
はやぶさプロジェクトサイト
JAXAホームページ
小惑星探査機「はやぶさ」、6月に地球帰還へ(読売新聞)
小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジン異常について
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最後までご覧いただき、どうもありがとうございました。
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