「低価格ビール」飲み比べ
2009.07.30/Thu/18:19:15
【現在のビールの種別】
ビール高いのは税金が高いためでもあります。350ml 缶で約 80円。その税金から逃れ、消費者に安くビール系飲料を提供するため「発泡酒」という新商品が開発され好評を博しました。ところが2003年に酒税法が改正され、発泡酒にもそれなりの酒税が課されるようになり、「第3のビール」というカテゴリーが登場したわけです。
そのカテゴリー分けをまとめてみると、次のようなものになります。
表 ビール系飲料のカテゴリー区分と税金
最近の悪化している経済情勢の中で、ビールに掛けるお金も絞られつつある中、「第3のビール」の市場は急速に増大しつつあります。「第3のビール」にすることで約 50円も原価が安くなるわけで、おいしい「第3のビール」を作ることにビール会社は各社凌ぎを削っているわけです。
【飲み比べ】
大体 130円程度で売られている各商品を飲み比べてみました。対象は、
当然ながら本当の「ビール」の方が私は好きで、評価としてはどれだけビールの代替になるか、ビールに似ているかというのがポイントとなります。
また、どの商品も 7/27 に購入していますが、缶の裏側に製造年月が記載されていて、その日付と比べることで各商品の出荷からの経過日数が大体わかります。経過日数が短いものほど商品回転が速く、「売れている」指標と言えます。
【アサヒ クールドラフト】
これは若干価格の高い発泡酒ですが、特に味の優位性は感じられませんでした。あえて言えば「あっさり、スッキリ」という感じであまり「コク」はありません。製造は6月中旬で、製造から1ヶ月強経っています。
【アサヒ あじわい】
味わいを目指した商品ですが、苦味が足りないため、その味わいが雑味になってしまい、アルコール的後味が悪く、ビールというよりもまさに「リキュール」という感じでした。出荷も6月上旬で1ヶ月強経ってしまっています。
【キリン コクの時間】
ビールは苦味が大切だと考えています。苦味がないのにコクを出そうとすると、後味のスッキリ感が出ません。どうもこの商品はそのような印象で、あまりビールの代替にはならない気がしました。出荷は6月下旬で約一ヶ月経過しています。
【サッポロ 麦とホップ】
田村正和さんがCMしてますね。今は「これ」が最上です。ポイントはビール並みの苦味があることです。上質なホップを使っているため、ビール並みの奥深い苦味があります。また苦味があることで、コクを付けても後味がえぐくなりません。お勧めです。出荷年月も7月上旬で2週間程度しか経っていません。売れ行きと回転の速さが伺われます。
【キリン のどごし<生>】
これは定番商品ですね。あっさり・スッキリ系です。売れ行きもいいと聞きます。ただし「第3のビール」としては初期の製品のため色々な点が70点程度です。「ビールと同じ」というものではなく、まあOKという感じです。ビールの味に慣れてしまっていると、相当冷たく冷やさないと雑味・後味が気になってしまいます。製造年月は7月上旬で、さすがに人気商品で回転が速いことが伺えます。
【キリン ストロング7】
他の商品のアルコール度数が 5% 程度なのに対して、この商品の度数は7% と高いです。そのため「キレ」を求めるのであればこれになります。ビールで言えば「スーパードライ」のような位置づけです。のどに対する刺激もこれが最も高い気がします。パンチを求める人にはお勧めかもしれません。
出荷時期は6月中旬で約1ヶ月強滞留していたことがわかります。
【総評】
企業の開発努力の成果で、かつての発泡酒の時代よりも商品力は底上げされていると思います。どれを取ってみても及第点には入ります。ただし、「ビール」と比べるという観点で見ると、どの商品も追いついてはいません。その中で私が「これならビールの代わりに飲んでも良い」と思えるのは「麦とホップ」でした。ポイントはビールと等しいレベルの上質な苦味です。その苦味レベルが高いため、主原料が麦芽でないことに起因する雑味や後味の悪さが気になりません。
個人的な主観が入ってしまいましたが、現在は「麦とホップ」を主体で買っています。「ビール」を買うときはちょっと贅沢して「サントリー プレミアムモルツ」ですね。これは最高です。
もちろん好みの問題が大きいわけで、絶対評価ではありません。色々と飲み比べてみて自分の好みに合った「低価格ビール」を見つけるのも一興かと思います。
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最後までご覧いただき、どうもありがとうございます。
ビール高いのは税金が高いためでもあります。350ml 缶で約 80円。その税金から逃れ、消費者に安くビール系飲料を提供するため「発泡酒」という新商品が開発され好評を博しました。ところが2003年に酒税法が改正され、発泡酒にもそれなりの酒税が課されるようになり、「第3のビール」というカテゴリーが登場したわけです。
そのカテゴリー分けをまとめてみると、次のようなものになります。
表 ビール系飲料のカテゴリー区分と税金
酒税法の区分 | 原料 | 酒税(350ml) | |
---|---|---|---|
第1のビール | ビール | 麦芽比率が67%以上 | 約78円 |
第2のビール | 発泡酒 | 麦芽比率がおよそ25%未満 | 約47円 |
第3のビール | その他の雑酒、リキュール類 | 原料が麦芽以外 | 24-28円 |
最近の悪化している経済情勢の中で、ビールに掛けるお金も絞られつつある中、「第3のビール」の市場は急速に増大しつつあります。「第3のビール」にすることで約 50円も原価が安くなるわけで、おいしい「第3のビール」を作ることにビール会社は各社凌ぎを削っているわけです。
【飲み比べ】
大体 130円程度で売られている各商品を飲み比べてみました。対象は、
- アサヒ クールドラフト
- アサヒ あじわい
- キリン コクの時間
- サッポロ 麦とホップ
- キリン のどごし<生>
- キリン ストロング7
当然ながら本当の「ビール」の方が私は好きで、評価としてはどれだけビールの代替になるか、ビールに似ているかというのがポイントとなります。
また、どの商品も 7/27 に購入していますが、缶の裏側に製造年月が記載されていて、その日付と比べることで各商品の出荷からの経過日数が大体わかります。経過日数が短いものほど商品回転が速く、「売れている」指標と言えます。
【アサヒ クールドラフト】
これは若干価格の高い発泡酒ですが、特に味の優位性は感じられませんでした。あえて言えば「あっさり、スッキリ」という感じであまり「コク」はありません。製造は6月中旬で、製造から1ヶ月強経っています。
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【アサヒ あじわい】
味わいを目指した商品ですが、苦味が足りないため、その味わいが雑味になってしまい、アルコール的後味が悪く、ビールというよりもまさに「リキュール」という感じでした。出荷も6月上旬で1ヶ月強経ってしまっています。
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【キリン コクの時間】
ビールは苦味が大切だと考えています。苦味がないのにコクを出そうとすると、後味のスッキリ感が出ません。どうもこの商品はそのような印象で、あまりビールの代替にはならない気がしました。出荷は6月下旬で約一ヶ月経過しています。
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【サッポロ 麦とホップ】
田村正和さんがCMしてますね。今は「これ」が最上です。ポイントはビール並みの苦味があることです。上質なホップを使っているため、ビール並みの奥深い苦味があります。また苦味があることで、コクを付けても後味がえぐくなりません。お勧めです。出荷年月も7月上旬で2週間程度しか経っていません。売れ行きと回転の速さが伺われます。
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【キリン のどごし<生>】
これは定番商品ですね。あっさり・スッキリ系です。売れ行きもいいと聞きます。ただし「第3のビール」としては初期の製品のため色々な点が70点程度です。「ビールと同じ」というものではなく、まあOKという感じです。ビールの味に慣れてしまっていると、相当冷たく冷やさないと雑味・後味が気になってしまいます。製造年月は7月上旬で、さすがに人気商品で回転が速いことが伺えます。
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【キリン ストロング7】
他の商品のアルコール度数が 5% 程度なのに対して、この商品の度数は7% と高いです。そのため「キレ」を求めるのであればこれになります。ビールで言えば「スーパードライ」のような位置づけです。のどに対する刺激もこれが最も高い気がします。パンチを求める人にはお勧めかもしれません。
出荷時期は6月中旬で約1ヶ月強滞留していたことがわかります。
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【総評】
企業の開発努力の成果で、かつての発泡酒の時代よりも商品力は底上げされていると思います。どれを取ってみても及第点には入ります。ただし、「ビール」と比べるという観点で見ると、どの商品も追いついてはいません。その中で私が「これならビールの代わりに飲んでも良い」と思えるのは「麦とホップ」でした。ポイントはビールと等しいレベルの上質な苦味です。その苦味レベルが高いため、主原料が麦芽でないことに起因する雑味や後味の悪さが気になりません。
個人的な主観が入ってしまいましたが、現在は「麦とホップ」を主体で買っています。「ビール」を買うときはちょっと贅沢して「サントリー プレミアムモルツ」ですね。これは最高です。
もちろん好みの問題が大きいわけで、絶対評価ではありません。色々と飲み比べてみて自分の好みに合った「低価格ビール」を見つけるのも一興かと思います。
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最後までご覧いただき、どうもありがとうございます。
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