受難のトヨタ
2010.02.03/Wed/22:27:04
【世界のトヨタ】
GMが1931年からずっと守ってきた「自動車世界生産台数一位」の座を2008年に遂に奪取し、名実ともに世界一の自動車メーカーになったトヨタ自動車。ところが、ここ数ヶ月は本当に受難続きです。
【暴走事故】
2009年8月に発生した米国での Lexus の暴走事故。その理由はアクセルペダルが戻らないというものでした。

(アクセルペダルがフロアマットに引っかかってしまう)
かつて、このブログでも記事にした通り、一家4人が死亡するという痛ましい事故になりました。
当初トヨタはフロアマットがきちんと設置されていないためとリコールを渋り、対応を先延ばししました。この対応が完全に裏目にでました。最近になってようやくリコールを決定し、その範囲が米国のみならず中国まで及びました。この対応の遅れを米国政府は問題視し、制裁金を課すことも検討しているそうです。
この影響でトヨタブランドに対する信頼も失墜し、1月の販売台数は激減だそうです。
また、この暴走問題、アクセルペダルが引っかかってしまうというのが原因と差れていますが、米国運輸省が
「エンジンの燃料弁の電子制御システム(ETC)が原因である可能性がある」と指摘、徹底調査する意向だと報じられています。この調査には数ヶ月はかかる見通しとされ、その間はある程度の買い控えが生じることが必須と見られています。
【プリウス】
トヨタのドル箱「プリウス」に関しても手痛いニュースが 2/3 に報じられました。「凹凸(おうとつ)や凍結のある路面上で、ブレーキの減速度が鈍るという苦情を昨年12月から受けている」というものです。プリウスはハイブリッドカーであることから、クルマの減速エネルギーも有効利用するように作られています。そのため、ブレーキ制御も通常のクルマより数段複雑で高度なものとなっています。特殊な状況での減速動作で、開発テストで煮詰められなかった問題点が露呈したということだと思います。
それでも、クルマにとって「止まらない」というのは決定的な欠陥です。トヨタはこの問題を把握していて、1月生産分からは改善を施していることが報じられました。これも、新規生産車だけ改善という姿勢が批判され、ゆくゆくは出荷全車の修理ということに発展しないかどうか心配なところです。
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日本人として、世界のエクセレント企業であるトヨタには頑張ってもらいたいです。体力があるのだから一時的な利益を追い求めず、抜本的な対策を講じて信頼を早く取り戻してもらいたいと思います。
--- 2009/2/5 追記 ---
結局のところ、プリウスのブレーキの不具合について、60ヶ国で無償修理することになりました。特に日米では「リコール」(メーカーが欠陥があることを運輸省に届け出て修理の案内と履行の義務を負うこと)です。(日本では「サービスキャンペーン」に留めるという報道もあり)
【関連ページ】
トヨタのリコール問題について
プリウス60か国で無償修理、日米はリコールへ
トヨタ、新型プリウス全車を無償改修へ 欠陥は認めず
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最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
GMが1931年からずっと守ってきた「自動車世界生産台数一位」の座を2008年に遂に奪取し、名実ともに世界一の自動車メーカーになったトヨタ自動車。ところが、ここ数ヶ月は本当に受難続きです。
【暴走事故】
2009年8月に発生した米国での Lexus の暴走事故。その理由はアクセルペダルが戻らないというものでした。

(アクセルペダルがフロアマットに引っかかってしまう)
かつて、このブログでも記事にした通り、一家4人が死亡するという痛ましい事故になりました。
当初トヨタはフロアマットがきちんと設置されていないためとリコールを渋り、対応を先延ばししました。この対応が完全に裏目にでました。最近になってようやくリコールを決定し、その範囲が米国のみならず中国まで及びました。この対応の遅れを米国政府は問題視し、制裁金を課すことも検討しているそうです。
この影響でトヨタブランドに対する信頼も失墜し、1月の販売台数は激減だそうです。
また、この暴走問題、アクセルペダルが引っかかってしまうというのが原因と差れていますが、米国運輸省が
「エンジンの燃料弁の電子制御システム(ETC)が原因である可能性がある」と指摘、徹底調査する意向だと報じられています。この調査には数ヶ月はかかる見通しとされ、その間はある程度の買い控えが生じることが必須と見られています。
【プリウス】
トヨタのドル箱「プリウス」に関しても手痛いニュースが 2/3 に報じられました。「凹凸(おうとつ)や凍結のある路面上で、ブレーキの減速度が鈍るという苦情を昨年12月から受けている」というものです。プリウスはハイブリッドカーであることから、クルマの減速エネルギーも有効利用するように作られています。そのため、ブレーキ制御も通常のクルマより数段複雑で高度なものとなっています。特殊な状況での減速動作で、開発テストで煮詰められなかった問題点が露呈したということだと思います。
それでも、クルマにとって「止まらない」というのは決定的な欠陥です。トヨタはこの問題を把握していて、1月生産分からは改善を施していることが報じられました。これも、新規生産車だけ改善という姿勢が批判され、ゆくゆくは出荷全車の修理ということに発展しないかどうか心配なところです。
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日本人として、世界のエクセレント企業であるトヨタには頑張ってもらいたいです。体力があるのだから一時的な利益を追い求めず、抜本的な対策を講じて信頼を早く取り戻してもらいたいと思います。
--- 2009/2/5 追記 ---
結局のところ、プリウスのブレーキの不具合について、60ヶ国で無償修理することになりました。特に日米では「リコール」(メーカーが欠陥があることを運輸省に届け出て修理の案内と履行の義務を負うこと)です。(日本では「サービスキャンペーン」に留めるという報道もあり)
【関連ページ】
トヨタのリコール問題について
プリウス60か国で無償修理、日米はリコールへ
トヨタ、新型プリウス全車を無償改修へ 欠陥は認めず
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最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
カテゴリ: クルマ・バイク
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