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【週末散歩】美しい嘘、みにくい嘘

2011.02.20/Sun/17:03:01

【週末散歩】

レビュー記事ばかり書くのも無味乾燥だということで、色々なよもやま話を書き綴ろうというのが「週末散歩」です。散歩と言っても必ずしも外出したことばかり書くわけではなく、書きたいことを自由に書いてみようという趣旨です。

IMG_6262.jpg
(現在休業中の後楽園遊園地の観覧車から東京ドームと夕焼けを望む 2010/12/23)

今回は、「美しい嘘と醜い嘘」について述べてみます。「美しい嘘」などあるのかと思う方は、ぜひとも以下を読んでいただきたいと思います。
【美しい嘘】

果たして「嘘」かどうかは分かりません。真実といえば真実なのかもしれません。以下のエピソードはたとえ嘘だったとしても最高の「美しい嘘」であることは間違いありません。

1897年9月、ニューヨーク在住、当時8歳のヴァージニア・オハンロンがニューヨーク・サン編集部に以下の手紙を送った。

編集者さま: 私は8歳です。
私の何人かの友だちはサンタクロースはいないと言います。
パパは「サン新聞が言うことならそのとおりだ」と言います。
どうか私に本当のことを教えてください; サンタクロースはいるのでしょうか?

             ヴァージニア・オハンロン
 115 西95番街



それに対して、ニューヨーク・サンの論説委員であったフランシス・チャーチは社説(editorial)欄に返事を書くように頼まれ、1日で手紙についての社説を書き上げた。以下が1897年9月21日、アメリカ合衆国の新聞、ニューヨーク・サンに掲載された社説である。

サンタクロースはいるんだ
Yes, Virginia, There is a Santa Claus

ニューヨーク・サン誌社説
(担当:フランシス・ファーセラス・チャーチ)
The New York Sun (written by Francis Pharcellus Church)

大久保ゆう訳

 本誌は、以下に掲載される素晴らしい投書に対してお答え申し上げると同時に、読者にこのような素晴らしい方がおられることを、心から嬉しく思います。

「こんにちは、しんぶんのおじさん。
 わたしは八さいのおんなのこです。じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか?
      ヴァージニア・オハンロン」

 ヴァージニア、それは友達の方が間違っているよ。きっと、何でも疑いたがる年頃で、見たことがないと、信じられないんだね。自分のわかることだけが、全部だと思ってるんだろう。でもね、ヴァージニア、大人でも子どもでも、全部がわかるわけじゃない。この広い宇宙では、人間って小さな小さなものなんだ。僕たちには、この世界のほんの少しのことしかわからないし、本当のことを全部わかろうとするには、まだまだなんだ。

 実はね、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、愛もサンタクロースも、僕らに輝きを与えてくれる。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。サンタクロースがいなかったら、無邪気な子どもの心も、詩を楽しむ心も、人を好きって思う心も、全部なくなってしまう。みんな、何を見たっておもしろくなくなるだろうし、世界を楽しくしてくれる子どもたちの笑顔も、消えてなくなってしまうだろう。

 サンタクロースがいないだなんていうのなら、妖精もいないっていうんだろうね。だったら、パパに頼んで、クリスマスイブの日、煙突という煙突全部に、人を見はらせて、サンタクロースが来るかどうか確かめてごらん。サンタクロースが来なかったとしても、何にも変わらない。だってサンタクロースは見た人なんていないし、サンタクロースがいないって言う証拠もないんだから。大事なことは、だれも見た人がいないってこと。妖精が原っぱで遊んでいるところ、誰か見た人っているかな? うん、いないよね、でも、いないって証拠もない。世界で誰も見たことがない、見ることができない不思議なことって、本当ののところは、誰にもわからないんだ。

 あのガラガラっておもちゃ、中を開ければ、玉が音を鳴らしてるってことがわかるよね。でも、不思議な世界には、どんな強い人でも、どんな強い人が束になってかかっても、こじ開けることのできないカーテンみたいなものがあるんだ。無邪気な心とか、詩を楽しむ心、愛とか、人を好きになる心だけが、そのカーテンを開けることができて、ものすごくきれいでかっこいい世界を見たり、描いたりすることができるんだ。嘘じゃないかって? ヴァージニア、これだけは言える、いつでも、どこでも、本当のことだって。

 サンタクロースはいない? いいや、ずっと、いつまでもいる。ヴァージニア、何千年、いやあと十万年経っても、サンタクロースはずっと、子どもたちの心を、わくわくさせてくれると思うよ。

※ そのあと、ヴァージニアはニューヨークの学校の先生になって、四七年間子どもたちを教えつづけたそうです。

(青空文庫「サンタクロースはいるんだ」より一部漢字に変換)

いかがでしょうか。掲載後、だんだんとこの社説の再掲載を望む意見が増加し、1920年代からニューヨーク・サンは毎年クリスマスに再掲するようになるなりました。その後、この話は掲載されてから100年以上を経た今でも、クリスマスが近づくと世界中で語り継がれるものとなっているそうです。

この文章を読むたびに感動して目頭が熱くなります。これをまず「嘘」と言うか。また百歩譲って「嘘」だったとしても、これを「美しい嘘」と呼ばずして何を呼ぶかと思います。

世の中には美しい嘘は存在しているのです。

【醜い嘘】

本日の朝日新聞に以下の記事が載りました。八百長疑惑にある元幕内十両、清瀬海に対する朝日新聞の単独インタビューの記事です(一部を抜粋)。

取材に対し、「紛らわしい、疑わしいメールを送ったのは事実です」とメール送信を認めた。理由については「何人もの先輩力士から頼まれて10万、20万円と貸しているのに返してもらえない。あんなメールを送れば、驚いて返してもらえると思った」と調査委に説明したという。一方で「土俵上では力を抜いたりとかはやっていない」と八百長行為を否定した。

朝日新聞 2011/2/20付け記事より)

私は大相撲の八百長に関する真実はわかりません。しかし上記の清瀬海の答えは、この期に及んでまだ「八百長はやってない」というのです。

「やった」ということが、組織や他の関係者に迷惑をかけるというような「大人の事情」があるのかも知れません。もしかすると「下手なことを言うな」と黒い力で脅されているのかもしれません。それでも、常識的な判断の下で、上の答えは「潔くない」、「男らしくない」、ひいては「醜い」という以外にありません。

嘘は大抵醜いものですが、本日紹介した上記の清瀬海の答弁は、その中でもひときわ「醜い嘘」に映りました。

【関連ページ】
Yes, Virginir, there is a Santa Claus.

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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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