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【週末散歩】日本語の難しさ

2010.04.18/Sun/20:24:05

【Adobe Reader のアップデート】

Adobe Reader 9 は PDFファイルを閲覧するために必須に近いソフトです。頻繁に使われるソフトであるだけに、セキュリティーホールが発見されると多くの被害が発生します。そのため Adobe もアップデートをタイムリーに行うようにしているようです。

先日も深刻なぜい弱性が発見され、その対策のためにアップデートがリリースされました。

そこで、アップデート後にもう一度アップデート有無を確認してみたときに表示されたダイヤログがこちら。

adobeReader00.jpg

何か引っかかりませんでしょうか?私はちょっと違和感を感じました。
【Adobe のダイヤログ】

Adobe ほど大きなソフトウェア・ベンダーになると、ローカライズには相当な規模と質の体制を組みます。事実、Adobe 他のダイヤログやメニュー表現を見て違和感を覚えることはなく、立派なローカライズをしていると思います。

adobeReader01.jpg
(アップデートがある場合のダイヤログ)

adobeReader02.jpg
(アップデートが完了したときのダイヤログ)

ただし、「利用可能なアップデートがありません」。これを読んだとき、Adobe のローカライズエンジニア、もしくはQAの担当者も、元の文章が短いだけに見落としをしたのだと考えました。恐らく、原文(英語)は "No update is available." か "No update available" でしょう。

この場合の適訳は「利用可能なアップデートはありません」とすべきです。アップデートが存在する場合の「利用可能なアップデートがあります」 という表現は適切であるにも関わらずです。

【日本語の難しさ】

「は」と「が」はどのように使い分けるのでしょうか。たとえば、「山田君は来た」と「山田君が来た」とはどう違うのでしょう。

  • 「山田君は来た」⇒ 「山田君は来ましたか?」に対する答え。「来た」という部分に情報の価値がある。
  • 「山田君が来た」⇒ 「だれが来ましたか?」に対する答え。「山田君」という部分に情報の価値がある。


先の Adobe のダイヤログ「利用可能なアップデートがありません」よりも「利用可能なアップデートはありません」が、より適切なのは、ユーザーは「アップデートがあるか?」という問い合わせをしているからです。「アップデート」はユーザーに対して「既知、もしくは前提」の情報です。上記の山田君の文例に照らすと「が」を使った場合は「アップデート」に情報の力点が置かれることになり違和感が生じることになります。

英語には英語の難しさがあるはずで、言語にはその言語特有の表現方法・慣例があり、他言語からの一対一の翻訳が難しい場合があります。日本語は、あいまいさがよく指摘される言語ですが、そのかわり、数多くの「ニュアンス」を表現できる言語があります。それだけ日本語は他言語よりも使いこなすのが難しい言語なのではないでしょうか。

取り上げた例でも、単にその英語の原文だけが与えられた場合は、「が」と「は」のどちらが適切なのかは判断ができないはずです。

今回の記事は、Adobe の表現を批判するつもりではなく、「は」と「が」の一文字が異なるだけで、これだけの思索が可能で、おもしろかったということを伝えたかったからです。「日々是勉強」ということです。


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最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。

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